第3章|循環の生理

生理学 第3章

3-1 刺激伝導系と心筋の興奮

心臓は神経の指令がなくても自ら拍動する(自動能)。興奮を発生・伝達するのは特殊心筋=刺激伝導系であり、実際に収縮する固有心筋(作業心筋)は刺激伝導系に含まれない。刺激伝導系の細胞は自ら活動電位を生成できる。

伝導の順序=洞房結節 → 心房 → 房室結節 → His束(房室束) → 右脚・左脚 → Purkinje線維
部位位置・特徴固有頻度
洞房結節右心房・上大静脈開口部付近。最高位ペースメーカー60〜100/分
房室結節心房中隔下部・冠静脈洞開口部付近。伝導が最も遅い(房室遅延)ため心房収縮の後に心室が収縮できる40〜60/分
His束(房室束)心室中隔上部。心房と心室をつなぐ唯一の伝導路40〜60/分
Purkinje線維心室内膜側。伝導が最速で活動電位持続時間も最長20〜40/分
  • 心筋の脱分極はNa⁺(洞房結節・房室結節ではCa²⁺)の流入、再分極はK⁺の流出による
  • 上位の中枢が止まると下位がより遅い頻度で補充調律を担う
  • 伝導速度は房室結節が最も遅く(約0.05m/秒)、Purkinje線維が最も速い(約2〜4m/秒)。房室結節の遅れが心房収縮と心室収縮の時間差を作る

「洞房結節は左心房/心室中隔にある」は誤り → 右心房。「房室結節の伝導速度はHis束より速い」は誤り → 房室結節が最も遅い。「洞房結節の活動電位持続時間はPurkinje線維より長い」も誤り → 逆で洞房結節が短い。「K⁺の流入で脱分極する」も誤り → Na⁺流入。

3-2 心周期・心音・心拍出量

心音発生源意味
Ⅰ音房室弁(僧帽弁・三尖弁)の閉鎖収縮期の開始
Ⅱ音半月弁(大動脈弁・肺動脈弁)の閉鎖拡張期の開始
Ⅲ音拡張早期の急速な心室充満若年では生理的、成人では心不全を示唆
Ⅳ音心房収縮による充満心室のコンプライアンス低下
心音になるのは弁の閉鎖であって開放ではない。「Ⅱ音=大動脈弁の開放」という組合せは誤りで、正しくは大動脈弁の閉鎖
  • 心拍出量=1回拍出量 × 心拍数。安静時約5L/分、運動時は20L/分を超える
  • 1回拍出量は前負荷(=静脈還流量)に依存して増える=Frank-Starlingの法則
心周期の流れ:房室弁閉鎖(Ⅰ音)→ 等容性収縮期(両弁とも閉鎖)→ 半月弁が開いて駆出期 → 半月弁閉鎖(Ⅱ音)→ 等容性弛緩期 → 房室弁が開いて充満期。収縮期は駆出、拡張期は充満にあたり、安静時は拡張期のほうが長い。心室が収縮を始めた瞬間に房室弁が閉じ、圧が大動脈圧を超えて初めて半月弁が開く。

3-3 心電図の基本波形と間隔

波形・区間意味正常値
P波心房の脱分極(心房の興奮)
PR(PQ)間隔房室伝導時間(心房興奮開始〜心室興奮開始)0.12〜0.20秒
QRS波群心室の脱分極(心室の興奮過程)幅0.12秒未満
ST部分心室全体が脱分極しきった時相(プラトー)基線上
T波心室の再分極
QT間隔心室の脱分極+再分極=心室筋の活動電位持続時間(有効不応期)心拍数で補正

「T波=心室の脱分極」「P波=His束の興奮」「QRS波=洞房結節/Purkinje線維の興奮」「ST間隔=心室内興奮到達時間」はいずれも誤り。洞房結節やHis束それ自体の興奮は心電図に波形として現れない。心房の再分極はQRS波に埋もれて見えない。

治療前後で心電図のどこが変わったかを読み分ける。QT延長=心室筋の活動電位持続時間(不応期)の延長/PR延長=房室伝導の抑制/RR短縮(頻脈)=洞房結節の脱分極促通/QRS幅延長(0.12秒以上)=脚ブロックなど心室内伝導障害。QT延長はⅢ群抗不整脈薬などで生じ、torsades de pointesの危険がある。収縮力の増強は電気的活動を見る心電図では判定できない。

3-4 不整脈の心電図鑑別

読む順序は①P波があるか ②P波とQRSが対応しているか ③RR間隔は整か ④QRS幅は広いかの4段階。

不整脈決め手となる所見
心房性(上室性)期外収縮 PAC先行P波あり・QRS幅は正常で狭い・予定より早期に出現
心室性期外収縮 PVC先行P波なし・QRS幅0.12秒以上で幅広く変形・早期出現・代償性休止を伴う
心室頻拍 VT幅広QRSが3連発以上連続して高頻度に出る
心室細動 VF規則的な波形がなく基線が不規則に動揺。意識消失を伴う致死的不整脈
心房細動 AfP波消失・細かいf波で基線がざらつく・RR間隔が絶対不整
心房粗動 AFL鋸歯状のF波(粗動波)が規則的に連続。伝導比が一定ならRRは整
洞性徐脈正常P波が各QRSに先行・RR一定・60/分未満。β遮断薬が代表的な薬剤性原因
洞性頻脈P波あり・RR一定・100/分以上
発作性上室性頻拍幅の狭いQRSの頻拍が突然始まり突然終わる
WPW症候群PR間隔が短く、QRSの立ち上がりにデルタ波(副伝導路による早期興奮)

ST部分の変化は不整脈とは別系統の所見で、ST上昇は急性心筋梗塞、ST低下は心筋虚血(狭心症)を示唆する。運動療法中に不整脈や胸部不快感が出たら直ちに中止して医師に報告する。

幅広QRSが単発なら心室性期外収縮、3連発以上なら心室頻拍。基線がざらつきRRがバラバラなら心房細動、基線が規則的な鋸歯なら心房粗動。冠動脈バイパス術後など術後早期は心房細動を起こしやすい。
PVCの重症度=Lown分類:1=散発、2=多発、3=多形性、4a=2連発、4b=3連発以上、5=R on T。出現様式は、正常1拍ごとにPVCが出るのが2段脈、正常2拍ごとが3段脈。

「心室期外収縮にP波がみられる」「心室期外収縮のQRS幅は0.12秒未満」は誤り → 先行P波を伴わず、QRS幅は0.12秒以上。心室期外収縮の定義は洞調律より早く出現する心室起源の興奮

AED:医師の指示は不要で誰でも使用できる/心臓ペースメーカー植込み患者にも使用できる(電極は装置から数cm離す)/衣服は除去して素肌に貼る/心電図の解析と通電は自動で行われる/通電時は誰も患者に触れない(四肢を押さえるのは誤り)。

3-5 房室ブロックの4分類

分類PR間隔QRSの脱落特徴
Ⅰ度0.20秒以上に延長なしすべてのP波が伝導しP対QRSは1対1
Ⅱ度 Wenckebach型(MobitzⅠ)徐々に延長延長の末に脱落比較的予後良好
Ⅱ度 MobitzⅡ型一定のまま突然脱落完全ブロックへ移行しやすく危険
Ⅲ度(完全)—(対応なし)P波とQRSが無関係に出現(房室解離)・補充調律で徐脈。Adams-Stokes発作(めまい・失神)の原因でペースメーカー適応

「Ⅲ度ではP波が完全に脱落する」は誤り → P波は規則的に出続け、QRSと対応しなくなるだけ。「Ⅰ度はPR間隔が0.1秒以上」も誤り → 0.20秒以上(0.1秒は正常範囲)。「Wenckebach型はPR不変」「MobitzⅡ型はPRが徐々に延長」も逆。

鑑別のコツは「P波とQRSが手をつないでいるか」。つないでいて遅いだけ=Ⅰ度、時々手が離れる=Ⅱ度、完全に別行動=Ⅲ度。

3-6 血管の機能分類と微小循環

機能分類該当血管はたらき
弾性血管大動脈など太い動脈拍動を平滑化して連続流に変える
抵抗血管細動脈収縮・拡張で末梢血管抵抗を主に決定
交換血管毛細血管拡散による酸素・二酸化炭素・栄養素の交換
容量血管静脈伸展性が高く血液を貯留(全血液量の約2/3)
  • 血管壁は動脈・静脈とも内膜・中膜・外膜の3層。動脈は中膜の平滑筋・弾性線維が発達し弁はない。静脈には逆流を防ぐ静脈弁がある
  • 血管平滑筋を支配するのは交感神経(副交感神経ではない)。α₁受容体で収縮、骨格筋血管はβ₂受容体で拡張
  • 毛細血管壁は一層の内皮細胞のみで平滑筋をもたない。メタ細動脈・前毛細血管括約筋は平滑筋をもち毛細血管への血流を調節する

血流速度は血管の総断面積に反比例する。総断面積が小さい大動脈で最速、総断面積が最大の毛細血管で最も遅く(物質交換の時間を稼ぐ)、細静脈から静脈へ集まるにつれ再び速くなる。

毛細血管での水分移動は、外へ押し出す静水圧と内へ引き戻す膠質浸透圧(主にアルブミン)の差で決まる。動脈側では静水圧が勝って濾過、静脈側では膠質浸透圧が勝って再吸収が起こる。酸素・二酸化炭素・栄養素そのものの輸送機構は拡散である。

「血流速度は毛細血管の細静脈端で最速になる」は誤り → 毛細血管は全血管中で最も遅い。「動脈は静脈より血流速度が遅い」も誤り。「動脈は容量血管」「動脈に弁がある」も誤り。

3-7 静脈還流・体位・リンパと浮腫

  • 静脈還流を助けるもの=筋ポンプ(下肢の筋収縮)・呼吸ポンプ・静脈弁、および交感神経性の静脈収縮
  • 体位:水平な臥位ほど静脈還流が多く心拍出量が大きい。背臥位・腹臥位・側臥位はいずれも水平位で還流が保たれるが、上体を起こしたリクライニング位(半臥位)は下肢に血液が貯留して前負荷が減り心拍出量が最小になる
  • 起立時は下肢に約500〜700mLの血液が貯留し、前負荷低下から一時的に心拍出量が低下する=起立性低血圧の機序
水中運動での物理特性:静水圧は末梢から中枢へ圧をかけ静脈還流を増大させる(浮腫軽減)/静水圧は胸郭を圧迫するため吸気の抵抗になる(呼気ではない)/動水圧(抵抗)は運動速度の2乗に比例(反比例ではない)/水は熱伝導率が高く熱喪失は空気中より大きい/水流・水圧・温度が皮膚を刺激するため感覚フィードバックはむしろ豊富。

毛細血管から濾過された組織液は、約90%が静脈側で再吸収され、残り約10%が毛細リンパ管に流入する。リンパは胸管・右リンパ本幹を経て静脈角(内頸静脈と鎖骨下静脈の合流部)で静脈系に合流する(動脈ではない)。毛細血管壁を通りにくい高分子の蛋白はリンパ管が回収する。

浮腫の機序代表例
毛細血管静水圧の上昇心不全・静脈還流障害
膠質浸透圧の低下(アルブミン低下)肝硬変などの肝障害・ネフローゼ症候群
リンパ還流の閉塞乳癌術後のリンパ節郭清
血管透過性の亢進炎症・アレルギー

「肝障害では浮腫は生じない」は誤り → アルブミン合成低下で膠質浸透圧が下がり浮腫・腹水を生じる。「組織液の90%がリンパ管に流入する」も誤り → 90%は静脈側で再吸収。浮腫=組織液が過剰に貯留した状態という定義そのものは正しい。

リンパ浮腫の生活指導(乳癌術後の上肢など):保湿と清潔(蜂窩織炎の予防が最優先)/熱い入浴・サウナは避ける/剃毛・外傷・虫刺されを避ける/締め付ける衣服を避け、圧迫は弾性スリーブで行う/患肢での採血・血圧測定を避ける/水分制限はしない。複合的理学療法=スキンケア+用手的リンパドレナージ+圧迫療法+運動療法の4本柱。

3-8 血圧の指標と測定

  • 血圧=心拍出量 × 末梢血管抵抗
  • 脈圧=収縮期血圧 − 拡張期血圧
  • 平均血圧=拡張期血圧 + 脈圧 × 1/3。拡張期の時間が長いため拡張期血圧寄りの値になる
  • 二重積(ダブルプロダクト)=心拍数 × 収縮期血圧=心筋酸素消費量の非侵襲的指標。運動負荷試験の安全管理に用いる。1回拍出量・動静脈酸素較差・呼吸数は規定因子ではない
項目押さえどころ
Korotkoff音聞こえ始め=収縮期血圧/消失=拡張期血圧
触診法聴診法より収縮期血圧が約10mmHg低く測定される
足関節上腕血圧比(ABI)=足関節収縮期血圧÷上腕収縮期血圧正常はおおむね0.9〜1.3(文献により1.0〜1.4とするものもある)=どちらにしても「1前後」。判定の向きは2つ:0.9未満=下肢動脈の狭窄・閉塞(末梢動脈疾患・ASO)を疑う1.3〜1.4を超える高値=動脈の石灰化で圧迫できず出る偽高値(糖尿病・透析患者に多く、低い値より予後が悪いこともある)
日内変動早朝から日中に高く、夜間睡眠中に低下する
マンシェットの高さ座位・臥位・立位のいずれでも測定部位(マンシェット)を心臓=右房の高さに合わせるのが原則。心臓より高い位置で巻くと低く、低い位置だと高く測定される
上肢と下肢の血圧差下肢(足部)の収縮期血圧は上腕より高い=裏返すと上腕は足部と比べて収縮期血圧が低い。ABI(足関節÷上腕)が正常でおおむね1以上になるのはこのため
体位と脈圧立位では脈圧が縮小しやすい。重力で静脈還流が減り1回拍出量が落ちて収縮期血圧が下がる一方、末梢血管収縮で拡張期血圧はやや上がるため差が詰まる。臥位は還流が保たれ脈圧は大きめ
マンシェットの幅上腕周径の約40%幅が基本。細すぎると高く、太すぎると低く出る
血圧測定の設問はこの3点で片がつく。①マンシェットは体位によらず心臓の高さ ②収縮期=Korotkoff音の出現/拡張期=消失 ③下肢>上腕(だからABIは約1)。ABIの選択肢は「1前後かどうか」で切る——1より明らかに小さい(0.9未満)=狭窄・閉塞1.3〜1.4より明らかに大きい=石灰化による偽高値。0.75〜0.9も1.5〜2.0も、どちらの基準値表記(0.9〜1.3/1.0〜1.4)から見ても正常域には入らない。

「Korotkoff音が聞こえなくなった時点が収縮期血圧」は誤り → 消失点は拡張期血圧。「ABIの基準値は0.75〜0.9」も誤り → この範囲は0.9未満を含む低値=下肢動脈の狭窄・閉塞を疑う域で、正常域ではない。「ABIの基準値は1.5〜2.0」も誤り → 正常は1前後(0.9〜1.3、文献により1.0〜1.4)で、1.3〜1.4を超える値は正常ではなく石灰化による偽高値を疑う。「背臥位では立位に比べて脈圧が小さい」も誤り → 脈圧が小さくなりやすいのは立位のほう。「上腕は足部より収縮期血圧が高い」も誤り → 足部のほうが高い

3-9 循環の自律神経調節とショック

受容器感知するもの求心路
頸動脈洞圧(血圧)=圧受容器舌咽神経(舌下神経ではない)
大動脈弓圧(血圧)迷走神経
頸動脈小体酸素分圧低下・CO₂・pH=化学受容器舌咽神経

頸動脈洞反射(圧受容器反射)=血圧上昇を感知 → 延髄 → 迷走神経(副交感神経)興奮・交感神経抑制 → 心拍数低下・血管拡張 → 血圧低下という負のフィードバック。遠心路は迷走神経。頸部を強く圧迫すると徐脈・失神を起こす。

受容体作用血圧への表れ方
α₁血管収縮拡張期血圧が上昇
β₁心収縮力・心拍数の増加収縮期血圧が上昇
β₂骨格筋血管の拡張拡張期血圧が低下
収縮期血圧↑+拡張期血圧↓=β受容体刺激。全体が上昇=α刺激。徐脈+収縮期血圧低下=β遮断。心拍数を増やすのは交感神経、下げるのは副交感神経(迷走神経)。
ショックの型末梢血管抵抗皮膚心拍
循環血液量減少性(失血・脱水)・心原性上昇(代償性の血管収縮)冷たい・蒼白(コールドショック)頻脈
血液分布異常性(敗血症性・神経原性・アナフィラキシー・副腎機能低下性)低下温かい(ウォームショック)神経原性は徐脈
神経原性ショック(脊髄損傷急性期に多い)=交感神経が遮断され副交感神経が相対的に優位。末梢血管拡張+徐脈+温かい皮膚が三本柱で、中心静脈圧は低下、心拍出量も低下する。キーワードは「低血圧なのに徐脈」。

「神経原性ショックでは交感神経が緊張する/皮膚温が低下する/心拍出量が増加する/中心静脈圧が上昇する」はすべて誤り。皮膚が冷たく頻脈になるのは出血性(循環血液量減少性)ショックのほう。

3-10 運動時の循環応答と持久力トレーニングの効果

指標運動中(急性)の変化
心拍数増加交感神経の亢進+副交感神経の抑制による。強度にほぼ比例して直線的に上がる
1回拍出量増加するが最大酸素摂取量の40〜50%程度でプラトー(頭打ち)。以後の心拍出量増加は心拍数が担う
心拍出量増加。軽い運動の開始時は主に1回拍出量の増加、中等度以降は主に心拍数の増加による
静脈還流量増加(筋ポンプ・呼吸ポンプ・静脈収縮)→ Frank-Starlingの法則で1回拍出量を高める
血圧収縮期血圧は上昇、拡張期血圧は不変〜やや低下
末梢血管抵抗低下(活動筋の血管拡張)
動脈血酸素含量・SpO₂健常者ではほぼ一定(飽和度97〜100%を維持)
動静脈酸素較差増大(組織の酸素摂取率が上がる)
体温・分時換気量上昇
ランプ負荷などの漸増運動負荷で各指標のグラフの形が変わる。1回拍出量=立ち上がりで増えて中等度強度で頭打ちになる曲線心拍数=負荷に比例して直線的に増える/心拍出量=心拍数に引っ張られて上昇し続ける/分時換気量・血中乳酸=嫌気性代謝閾値(AT)を超えたあたりから終盤に急増する二相性・指数関数的な曲線。「途中で平坦になる曲線」を選べば1回拍出量である。
部位運動時の血流
活動している骨格筋大幅に増加(局所代謝産物による血管拡張。血流配分率も最大
心筋(冠血流)増加
皮膚増加(体温上昇に対する放熱のため)
腎・肝・消化管などの内臓減少(交感神経性の血管収縮による再分配)
自動調節によりほぼ一定

脳血流は「減少する」も「大幅に増加する」もどちらも誤りで、自動調節によりほぼ一定。「内臓血管の拡張が起こる」「骨格筋の血管収縮が起こる」「皮膚血流量が減少する」「心筋への血流配分率が大幅に増加する」はいずれも向きが逆か対象違い。

持久力トレーニングの長期効果項目
増加するもの最大酸素摂取量(VO₂max)・最大心拍出量・1回拍出量・骨格筋の毛細血管密度・ミトコンドリア・酸化酵素・動静脈酸素較差・嫌気性代謝閾値(AT)が出現する運動強度
減少するもの安静時心拍数・同一運動強度での心拍数と換気量・安静時呼吸数・安静時血圧・末梢血管抵抗・安静時の交感神経緊張(副交感優位=徐脈傾向)
VO₂max = 最大心拍出量 × 動静脈酸素較差。中心性適応(ポンプ機能)と末梢性適応(酸素利用能)の両方が高まる。「同じ仕事をより少ない心拍・換気でこなせるようになる」と捉えると正誤判断が速い。

「骨格筋毛細血管密度の減少」「最大心拍出量の減少」「1回拍出量の減少」「末梢血管抵抗の増加」「安静時心拍数・安静時血圧の上昇」「ATが出現する運動強度の低下」「安静時の交感神経緊張の亢進」はすべて向きが逆