第5章|認知症・器質性・てんかん

精神医学 第5章

5-1 認知症

認知症はいったん獲得した知的機能が、脳の器質的障害で持続的に低下する状態です。

種類特徴
アルツハイマー型最多。近時記憶障害で発症・緩徐に進行・女性に多い
脳血管性階段状に進行・まだら認知症・麻痺など神経症状を伴う
レビー小体型具体的な幻視・パーキンソン症状・症状の変動
前頭側頭型人格変化・脱抑制(記憶は比較的保たれる)

アルツハイマー=記憶、レビー=幻視、前頭側頭=人格変化、脳血管性=まだら・階段状。中核症状(記憶・見当識)とBPSD(行動心理症状:徘徊・興奮)の区別も頻出。

5-2 せん妄との鑑別

せん妄認知症
発症急性慢性・緩徐
意識混濁(意識障害あり)清明
経過変動・可逆的持続・進行性

5-3 てんかん・症状精神病

  • てんかん:大脳ニューロンの過剰放電による反復性の発作
  • 症状精神病:身体疾患(感染・内分泌など)に伴う精神症状

せん妄は「急性・意識障害あり・可逆」、認知症は「慢性・意識清明・進行性」。入院高齢者の急な混乱はまずせん妄を疑い、身体的原因(脱水・感染・薬剤)を探す。