依存症は「意志の弱さ」ではなく疾患としてとらえる。用語を1語ずつ切り分ける設問が頻出。
| 用語 | 定義(試験で問われる形) |
|---|---|
| 耐性 | 同じ酔いを得るのに必要な量が次第に増える=酔うまでの飲酒量が徐々に増加する |
| 身体依存 | 中断すると離脱症状(振戦・発汗・けいれん)が出現する状態 |
| 精神依存=渇望 | 飲みたいという強い欲求・衝動。量の増加そのものではない |
| 飲酒中心性 | 生活が飲酒優先になり他の関心が失われる行動面の変化 |
| 山型飲酒サイクル | 飲酒量が増減を繰り返す飲酒パターン |
| 共依存 | 相手の世話に過度に依存し、関係が固定化した状態 |
| イネイブラー | 尻ぬぐいをして結果的に依存を支え続けてしまう人(多くは家族) |
「イネイブラー・共依存が問題となる疾患」=アルコール依存症。うつ病・統合失調症・Alzheimer型認知症・自閉スペクトラム症はこの文脈の代表疾患ではない(統合失調症で家族が関わるのは感情表出〈EE〉と再発の話であって共依存ではない)。
「病気の進行に伴い、以前より少ない量で酩酊するようになる」は誤り → 正しくは耐性が形成され、酩酊にはより多くの量を要する。
「飲酒行動の多様性は維持される」は誤り → 正しくは飲酒中心の生活となり多様性は失われる。
酩酊の異常は飲酒中の現象=単純酩酊・複雑酩酊・病的酩酊。離脱症候群は断酒後の現象。「飲酒中か断酒後か」で切り分ければ組合せ問題は落とさない。
| 時期 | 症状 |
|---|---|
| 早期(中止後6〜24時間) | 手指振戦・発汗・不眠・不安・嘔気(=単純離脱症候群) |
| 数時間〜48時間 | 離脱けいれん発作・一過性幻覚 |
| 後期(72〜96時間=断酒後2〜4日) | 振戦せん妄(重症型) |
「振戦せん妄では見当識は保たれる」「生命への危険性は低い」「飲酒停止後24時間以内に多い」「血中濃度の上昇に伴って生じる」はいずれも誤り。
羽ばたき振戦がみられるのは肝性脳症などの代謝性脳症。振戦せん妄でみられるのは粗大な振戦。
離脱期に抗酒薬(ジスルフィラム等)は使わない → 抗酒薬は断酒維持期の薬。
| 名称 | 病態・症状 | 関連 |
|---|---|---|
| Wernicke脳症 | ビタミンB₁欠乏。眼球運動障害・運動失調・意識障害の三徴 | あり(急性期) |
| Korsakoff症候群 | B₁欠乏に続発。前向性健忘・作話・見当識障害。Wernicke脳症から移行する後遺症 | あり(慢性期) |
| ペラグラ脳症 | ナイアシン(B₃)欠乏。皮膚炎・下痢・認知障害 | あり |
| Liepmann現象 | 眼球を圧迫すると幻視が誘発される。振戦せん妄に伴う | あり |
| Cotard症候群 | 「自分は死んでいる」「内臓が腐っている」等の虚無妄想。主に重症うつ病 | 乏しい |
選択肢に紛れる非関連疾患:Kleine-Levin症候群=周期性傾眠+過食/Lennox-Gastaut症候群=小児期発症の難治性てんかん/Rett症候群=主に女児・退行と常同的な手の動き/悪性症候群=抗精神病薬による高熱・筋強剛・自律神経症状。いずれもアルコールとは無関係。
断酒継続の技法として選ばれないもの → 催眠療法・自律訓練法(リラクセーション)・来談者中心療法・修正型電気けいれん療法〈m-ECT〉。m-ECTは重症うつ病や緊張病に用いる治療で、依存症の断酒維持には使わない。
| 項目 | 変化 |
|---|---|
| 月経 | 無月経(視床下部・下垂体機能の低下) |
| 脈拍・体温・血圧 | 徐脈・低体温・低血圧(代謝低下) |
| 骨 | 低栄養・低エストロゲンで骨密度は低下し骨粗鬆症リスク |
| 体毛 | 全身に産毛が増生する。恥毛の脱落は典型ではない |
| 消化管 | 吸収能自体の器質的障害はない(摂取量が極端に少ないことが本態) |
「骨密度は増加する」「頻脈になる」「体温が上昇する」「行動が不活発になる」「食物に対する関心が低下する」はすべて誤り。方向が逆になる引っかけが定番。
| 神経性無食欲症 | 神経性大食症 | |
|---|---|---|
| 体重 | 著明な低体重 | 正常〜やや低め |
| 代償行動 | 制限型ではみられない | 必発(嘔吐が最多) |
| 有病率 | 低い | 無食欲症より高い |
| 電解質 | 低栄養による異常 | 低カリウム血症 |
両病型は相互に移行する連続した病態。「移行することはない」は誤り。また女性に多いが男性にも発症するため「女性のみに発症する」も誤り。「〜のみ」「移行しない」「認められない」という断定的な選択肢は外れやすい。
| 群 | 印象 | 含まれる障害 |
|---|---|---|
| A群 | 奇妙・風変わり | 猜疑性〈妄想性〉/シゾイド〈統合失調質〉/統合失調型 |
| B群 | 劇的・情緒的 | 反社会性〈非社会性〉/境界性/演技性/自己愛性 |
| C群 | 不安・恐怖 | 回避性/依存性/強迫性 |
| 障害 | 中心的特徴(キーワード) |
|---|---|
| 猜疑性〈妄想性〉 | 不信・猜疑・敵意的な解釈 |
| シゾイド〈統合失調質〉 | 孤立を好む・感情表出に乏しい=冷淡 |
| 統合失調型 | 奇異な考え方・風変わりな行動・魔術的思考。親しい関係を築けない |
| 反社会性〈非社会性〉 | 規範無視・他者の権利侵害・攻撃性 |
| 境界性 | 見捨てられ不安・不安定な感情・不明瞭な自己像・持続的な空虚感・繰り返す自傷 |
| 演技性 | 注目希求・芝居がかった情動表出・被暗示性 |
| 自己愛性 | 誇大性・賞賛欲求・共感性の欠如 |
| 回避性 | 拒絶や批判を恐れて接触を避ける(親密は望んでいる) |
| 依存性 | 決断を他者に委ねる・世話を求める・分離不安 |
| 強迫性 | 完全主義・几帳面・秩序へのこだわり |
「見捨てられ不安」=境界性で即断。「奇異な考え方・風変わりな行動」=統合失調型で即断(シゾイドは孤立と無関心が前面で、奇異さは目立たない)。
性差の傾向=男性に多い:反社会性・強迫性・自己愛性/女性に多い:境界性・演技性・依存性。
境界性パーソナリティ障害にみられないのは孤立への欲求。見捨てられ恐怖からむしろ積極的に関係を求める。孤立への欲求はシゾイドの特徴。
組合せの定番誤り=「回避性─冷淡」(冷淡はシゾイド)/「統合失調質─攻撃性」(攻撃性は反社会性)/「非社会性─几帳面」(几帳面は強迫性)/「依存性─嗜癖」(嗜癖は物質依存の概念で別物)。
中核は①社会的コミュニケーションの障害と②限定的・反復的な行動様式とこだわりの2本。
| 特徴的行動 | 内容 |
|---|---|
| クレーン現象 | 他者の手をとって目的の物へ持っていく。相手を道具のように使う |
| オウム返し(反響言語) | 相手の言葉をそのまま繰り返す言語行動 |
| 常同運動 | 同じ動作・パターンの反復(相手の手は使わない) |
| タイムスリップ現象 | 過去の出来事を今起きているかのように鮮明に想起するとされる現象。ASDの標準的な診断基準・特徴的行動には含まれない(解離症状などで用いられる用語)。選択肢に出たら消す |
| 運動チック | まばたき・肩すくめなど不随意で目的性のない反復運動 |
訴えから疾患を当てる形式の対応:「発作が心配で長距離移動ができない」=パニック症/「元栓を何度も確認しないと気がすまない」=強迫症/「現実感がなく映画の中のよう」=離人・現実感消失/「人前で緊張して話せずスピーチを断った」=社交不安症。
| 疾患 | 決め手 |
|---|---|
| 学習障害〈LD〉 | 全般的知能は正常域なのに読字・書字・計算など特定領域だけが困難。「読めば分かるが書けない」=書字障害 |
| 行為障害 | 反社会的・攻撃的行動の反復。学習能力の障害ではない |
| 広汎性発達障害 | 社会性・コミュニケーション・常同的行動の障害(限局的な書字障害ではない) |
| Tourette症候群 | 運動チック+音声チック |
本態は全身性の筋緊張低下(低緊張)と関節過可動性。したがって関節拘縮は生じにくく、拘縮予防の指導は優先度が最も低い。優先されるのは低緊張に由来する課題=離乳食の摂食指導・姿勢の安定を促す抱き方・コミュニケーションの取り方、および家族のストレス対処。
| 疾患 | 由来 | 夢との関係 |
|---|---|---|
| レム睡眠行動障害 | レム睡眠 | 夢の内容を行動化し叫ぶ・暴れる。本人も夢を覚えている |
| 睡眠時驚愕症(夜驚) | ノンレム | 夢の記憶がほとんどない |
| 睡眠時遊行症(夢遊病) | ノンレム | 夢の体験と結びつかない |
| 睡眠関連摂食障害 | ノンレム | 無自覚に食べる。夢と関連しない |
| 周期性四肢運動障害 | — | 下肢の周期的不随意運動。夢と無関係 |
レム睡眠行動障害は本来レム期に働く骨格筋の緊張抑制が破綻して起こり、Parkinson病やレビー小体型認知症に先行することがある。
「眠くなくても一定の時刻に就床する」は誤り → 就床時刻ではなく起床時刻を固定し、眠気を感じてから就床する。
「入眠できなくても寝床から出ない」は誤り → 眠れないときは寝床から出て別室で過ごす(刺激制御療法)。寝床=眠る場所という条件づけを守るため。