| 部位 | 中身 | 収縮時 |
|---|---|---|
| A帯(暗帯) | ミオシンの全長。アクチンとの重複部を含む | 長さ不変 |
| I帯(明帯) | アクチンのみ。ミオシンなし | 短縮 |
| H帯 | A帯の中央。ミオシンのみでアクチンが届かない | 短縮 |
| Z帯(Z膜) | I帯の中央。アクチンの付着部 | 長さ不変(互いに近づく) |
| 筋節(サルコメア) | Z帯からZ帯まで | 短縮 |
ミオシンが存在するのはA帯とH帯だけ。I帯・Z帯にはない。「筋節」はI帯・Z帯まで含むので、ミオシンの所在としては選ばない。
「A帯を明帯という」は誤り → A帯=暗帯、I帯=明帯(A=暗と語呂で固定)。「A帯は収縮時に短縮する」も誤り → 不変。「Z帯は収縮時に伸長する」も誤り → 伸長せずZ帯どうしが近づく。
| 骨格筋 | 心筋 | 平滑筋 | |
|---|---|---|---|
| 横紋・配列 | あり(規則的) | あり(介在板) | なし(不規則配列) |
| 随意性 | 随意 | 不随意・自動能 | 不随意(自律神経) |
| 収縮速度 | 速い | 中間 | 遅いが持続的 |
| 代謝 | 有酸素+解糖 | 有酸素 | 解糖系に依存 |
| 断面積あたりの張力 | — | — | 骨格筋より大きい |
平滑筋は横紋をもたない代わりに少ないエネルギーで強い緊張を長く保てる(血管・消化管の緊張維持)。「平滑筋は骨格筋より収縮が速い」「筋フィラメントが規則的に並ぶ」「随意的な運動が可能」「断面積あたりの張力が小さい」はいずれも誤り。
「ATPを分解する酵素はアクチンにある」→ 正しくはミオシン頭部。「筋小胞体からK⁺放出で収縮が始まる」→ Ca²⁺。「Ca²⁺はトロポミオシンに結合」→ トロポニン。「神経筋接合部の伝達は両方向性」→ 一方向性。
神経筋接合部:神経終末のシナプス小胞からACh放出 → 終板のニコチン性ACh受容体に結合 → 終板電位 → 筋の活動電位。AChはアセチルコリンエステラーゼで速やかに分解されるため伝達は1回ごとに終了する。重症筋無力症は受容体の障害、有機リン中毒は分解酵素の阻害で起こる。
| 項目 | Type Ⅰ | Type ⅡA | Type ⅡB(Ⅱx) |
|---|---|---|---|
| 別名 | 遅筋・赤筋 | 中間型 | 速筋・白筋 |
| 収縮速度 | 遅い | 速い | 最速 |
| 単一線維の発生張力 | 小 | 中 | 大 |
| 線維径 | 細い | 中 | 太い |
| 疲労耐性 | 高い | 中 | 低い(易疲労) |
| 代謝 | 有酸素(酸化系) | 中間 | 解糖系(無酸素) |
| 酸化酵素活性 | 高い | 中 | 低い |
| 解糖系酵素活性 | 低い | 中 | 高い |
| ミオグロビン・ミトコンドリア・毛細血管 | 多い | 中 | 少ない |
張力・収縮速度はⅡB>ⅡA>Ⅰ、疲労耐性(持久力)はⅠ>ⅡA>ⅡBで順序がちょうど逆。姿勢保持・抗重力筋(ヒラメ筋)はType Ⅰ優位、瞬発系はType Ⅱ優位。
Type Ⅱと比べたType Ⅰの特徴として「易疲労性」「収縮速度が速い」「ミオグロビンが少ない」「ミトコンドリア密度が低い」「酸化酵素活性が低い」「径が太い」はすべて誤り。Type Ⅰで低いのは解糖系酵素活性と発生張力だけ。
「大きい運動単位/活動電位の大きな運動単位が先に活動する」は誤り → 小さいものから先。「神経支配比が大きいほど精密」も誤り → 小さいほど精密。「運動単位に求心性線維が含まれる」も誤り。
「刺激頻度を5〜6Hzに上げると強縮が起こる」は誤り → 5〜6Hzでは不完全強縮にとどまる。完全強縮には数十Hz以上が必要。
「全張力と静止張力の和が活動張力」は誤り → 和になるのは全張力。「活動張力は筋長が長くなるほど大きい」も誤り。「求心性は遠心性より大きな張力を出せる」も誤り → 逆。
| 様式 | 筋長 | 内容 |
|---|---|---|
| 等尺性(アイソメトリック) | 不変 | 関節運動を伴わない。関節への負担が小さい |
| 求心性(短縮性) | 短縮 | 張力>負荷。物を持ち上げる動作 |
| 遠心性(伸張性) | 伸張 | 張力<負荷。降ろす・ブレーキ動作。発揮張力が最も大きく遅発性筋痛を起こしやすい |
| 等速性(アイソキネティック) | — | 専用機器で角速度を一定に保つ。全可動域で最大負荷をかけられる |
| 受容器 | 位置 | 感知するもの | 求心線維 | 反射 |
|---|---|---|---|---|
| 筋紡錘 | 錘内筋線維(筋腹内・筋と並列) | 筋の長さ・伸張速度 | Ⅰa(一次終末・動的)+Ⅱ(二次終末・静的) | 伸張反射(単シナプス) |
| ゴルジ腱器官(腱紡錘) | 筋腱移行部(筋と直列) | 筋の張力 | Ⅰb | Ⅰb抑制(自原抑制) |
Golgi装置(ゴルジ体)は蛋白の修飾・分泌を行う細胞小器官で感覚受容器ではない。受容器は「Golgi腱器官」。表記が「装置」なら受容器ではないと判断する。
| 線維 | 群番号 | 機能 |
|---|---|---|
| Aα | Ⅰa・Ⅰb | 錘外筋線維を支配するα運動線維/筋紡錘Ⅰa・腱器官Ⅰbの固有感覚 |
| Aβ | Ⅱ | 触圧覚・筋紡錘二次終末 |
| Aγ | — | 錘内筋線維を支配するγ運動線維 |
| Aδ | Ⅲ | 有髄。速く鋭い一次痛・温度覚 |
| B | — | 有髄。自律神経の節前線維 |
| C | Ⅳ | 無髄。遅く鈍い二次痛・温度覚、自律神経節後線維 |
| 受容器 | 感覚 | 順応 |
|---|---|---|
| Meissner小体 | 触覚(軽い接触) | 速順応 |
| Merkel盤 | 触圧覚 | 遅順応 |
| Pacini小体 | 振動・速い圧変化 | 速順応 |
| Ruffini終末 | 持続的な圧・皮膚の伸展 | 遅順応 |
| 自由神経終末 | 痛覚・温度覚(被膜をもたない) | — |
「Aβが錘内筋を支配」→ Aγ。「Aγが皮膚の痛覚を伝える」→ 痛覚はAδ・C。「Aδが自律神経節前線維」→ B。「C線維が圧覚を伝える」→ 圧覚はAβ。「C線維は有髄」→ 無髄。
CRPS(複合性局所疼痛症候群):typeⅠ(旧RSD)=明らかな神経損傷なし/typeⅡ(旧カウザルギー)=明らかな神経損傷あり。痛覚過敏・発汗異常・皮膚温異常・Sudeck骨萎縮は両タイプ共通で鑑別に使えない。typeⅡにだけ認められるのは末梢神経伝導検査異常。
| 供給系 | 酸素 | 場 | 持続 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| ATP-CP系(クレアチンリン酸系・非乳酸性) | 無酸素 | 細胞質 | 約8〜10秒 | 運動開始直後に最初に使われる。乳酸を産生しない |
| 解糖系(乳酸系) | 無酸素 | 細胞質 | 約30秒〜数分 | グルコース→ピルビン酸→酸素不足で乳酸へ。正味ATP2分子 |
| 酸化系(有酸素系) | 有酸素 | ミトコンドリア | 長時間 | TCA回路+電子伝達系。ATPを大量(約30分子)産生し持久力を支える |
「20分以上の有酸素運動では脂質より糖質が利用される」は誤り → 長引くほど脂質優位になる(脂肪燃焼に20分以上が推奨される根拠)。「解糖系の過程をTCA回路という」「酸化系は無酸素性」「ATP-CP系は有酸素性」もすべて誤り。
AT(嫌気性代謝閾値)=運動強度を上げる過程で血中乳酸が急増し始める点(低下する点ではない)。CPX(心肺運動負荷試験)でV-slope法により算出できる。AT以降は無酸素性のATP産生が加わり、乳酸増加→重炭酸で緩衝→CO₂排出増→換気亢進、pHは低下する。健常者では最大運動でもPaO₂・SaO₂は低下しない。より正確には運動の全経過を通じてほぼ一定に保たれ、低下も上昇もしない(換気量と肺血流が同時に増えてバランスが保たれるため)。したがって運動初期でも「動脈血酸素分圧(PaO₂)が上昇する」とする肢は誤りで、最大運動付近で「SaO₂が低下し始める」とする肢も誤り(低下するのは呼吸器疾患などの病態)。VO₂max=全身持久力の指標。
筋疲労時の増減:増える=ADP・無機リン酸・乳酸・H⁺/減る=ATP・グリコーゲン・pH(酸性化)。筋小胞体のCa²⁺取り込み・放出機能も低下する。国試では「筋疲労の化学的原因=乳酸の蓄積」として扱われる。
「加齢で運動単位数が増加する」は誤り → 運動ニューロンの減少により運動単位の数は減少する(残存ニューロンが脱落線維を再支配するため、1運動単位あたりの筋線維数は増える)。
| 臓器 | 刺激 | 反応 |
|---|---|---|
| 骨格筋 | 乳酸・アデノシンなど代謝産物の蓄積 | 拡張(活動筋へ血流増加) |
| 心臓 | 低酸素 | 冠細動脈は拡張 |
| 脳 | 二酸化炭素分圧上昇 | 拡張 |
| 肺 | 低酸素 | 収縮(低酸素性肺血管収縮HPV)=体循環と逆 |
| 皮膚 | 交感神経亢進 | 収縮 |