第5章|下肢の運動学

運動学 第5章

5-1 股関節

  • 臼状関節(球関節の一種で深く安定)。屈曲125°・伸展15°・外転45°・内転20°
  • 屈曲:腸腰筋/伸展:大殿筋・ハムストリング
  • 外転:中殿筋・小殿筋/内転:内転筋群
  • 外旋:深層外旋六筋・大殿筋/内旋:中殿筋前部・小殿筋

中殿筋は歩行の立脚期に骨盤を水平に保つ。麻痺するとトレンデレンブルグ徴候(遊脚側の骨盤が下がる)が出る。

「股関節屈曲の主動作筋は大殿筋」は誤り → 大殿筋は伸展、屈曲は腸腰筋

5-2 膝関節

  • 基本は蝶番だが回旋も伴う(顆状に近い)。屈曲130°・伸展0°
  • 終末強制回旋運動(スクリューホームムーブメント):伸展の最終域で脛骨が外旋(大腿骨が内旋)して膝が固定・安定する
  • 伸展:大腿四頭筋/屈曲:ハムストリング
  • 回旋は膝屈曲位でのみ可能、完全伸展位では靱帯が張り回旋できない
  • 内側半月は可動性が小さく(内側側副靱帯と連結)損傷を受けやすい

「スクリューホームでは膝屈曲時に脛骨が内旋する」は誤り → 伸展の最終で脛骨が外旋。「完全伸展位でも膝は回旋できる」も誤り → 屈曲位でのみ回旋可能。

5-3 足関節・足部

  • 距腿関節:背屈20°・底屈45°。背屈=前脛骨筋・長趾伸筋、底屈=下腿三頭筋(腓腹筋+ヒラメ筋)
  • 距骨下関節:内がえし・外がえし(回外・回内)。内がえし=後脛骨筋・前脛骨筋、外がえし=長腓骨筋・短腓骨筋
  • 内側縦アーチ:後脛骨筋・足底腱膜・スプリング靱帯が支持。ウィンドラス機構(趾の背屈で足底腱膜が張りアーチが上がる)
  • 距腿関節は背屈位で最も安定(距骨滑車は前方が広く、背屈で果間にはまり込む)

「外がえしは後脛骨筋の作用」は誤り → 後脛骨筋は内がえし、外がえしは腓骨筋。「足関節は底屈位で最も安定」も誤り → 背屈位で安定。