第3章|聴覚の中枢経路
対応過去問 約25問 / 難易度 ★★★★☆
聴覚上行路
経路の順序
内有毛細胞
→ ラセン神経節(第1ニューロン)
→ 蝸牛神経
→ 蝸牛神経核(延髄)
→ 上オリーブ核(橋)← 左右の交叉が起こる
→ 外側毛帯
→ 下丘(中脳)
→ 内側膝状体(視床)
→ 聴放線
→ 大脳皮質聴覚野(一次聴覚野:横側頭回)
正しい順序:蝸牛神経核 → 上オリーブ核 → 下丘 → 内側膝状体
- ラセン神経節細胞の細胞体は蝸牛の骨螺旋板内に存在(蝸牛神経核ではない)
- 蝸牛神経核は延髄(脳幹)に存在(中脳ではない)
- 外側膝状体は聴覚伝導路ではない(視覚路)
- 下丘の神経線維は内側膝状体を経て聴放線となる(外側膝状体ではない)
- 聴覚情報は外側毛帯を通って下丘に至る(内側毛帯は体性感覚路)
- 上オリーブ核において左右の交叉が起こる
「聴覚伝導路は外側膝状体を含む」は誤り。外側膝状体は視覚路。
「蝸牛神経の細胞体は蝸牛神経核にある」は誤り。ラセン神経節にある。
「上オリーブ核の神経線維は内側毛帯を経る」は誤り。外側毛帯を経る。
聴覚伝導路の両側性
- 聴覚の中枢経路は両側性
- 上オリーブ核で左右の交叉が生じるため両側性になる
- 一側の聴皮質が障害されても高度難聴にはならない
「聴皮質障害による難聴は一側性である」は誤り。聴皮質は両側性投射を受ける。
蝸牛神経核と他の神経核との連絡
- 蝸牛神経核は顔面神経核と少数のシナプスを介した直接の連絡がある(音響驚愕反射など)
- 蝸牛神経核と迷走神経核の間には直接の神経連絡はない
上オリーブ核からの遠心性神経
- 上オリーブ核からの遠心性神経線維(オリーブ蝸牛束)は外有毛細胞にシナプス結合する
ABR各波の起源
| 波 | 起源 |
| 第I波 | 蝸牛神経(聴神経) |
| 第II波 | 蝸牛神経核 |
| 第III波 | 上オリーブ核 |
| 第IV波 | 外側毛帯 |
| 第V波 | 下丘 |
- 第I波の起源は蝸牛神経(下丘・蝸牛神経核・外側毛帯・上オリーブ核ではない)
- ABRは音刺激後5〜10ms以内に認められる誘発電位(1ms以内ではない)
「ABRは音刺激後1ms以内に認められる」は誤り。〜10ms程度。
周波数局在性(トノトピー)
- 周波数局在性は蝸牛から大脳皮質聴覚野まで全ての聴覚中枢に存在する
- 「内側膝状体においては周波数局在性がみられない」は誤り