| 異常構音 | 出現しやすい音 | 聴覚印象 | 構音操作の特徴 |
|---|---|---|---|
| 鼻咽腔構音 | イ列音・拗音・[s][ts][dz](摩擦音・破擦音) | 鼻に抜けた歪み音 | 口腔からの呼気流が不十分;外鼻孔閉鎖で明瞭になる |
| 口蓋化構音 | タ行([t]→カ行に近い音)・歯茎音全般 | 「タ」が「カ」に近く聞こえる | 舌背が過剰に挙上する |
| 側音化構音 | イ列音・拗音・[s][ts][dz] | 「キ」が「ヒ」に近い歪み音(鼻音化はしない) | 呼気が舌の側方から出る;舌の緊張が関与 |
| 声門破裂音 | カ行・ガ行・全母音に先行して出現 | のどを詰めた感じの母音に聞こえる | 声門での閉鎖と破裂;喉頭の緊張が関与 |
| 咽頭摩擦音(咽頭破裂音) | カ行・ガ行(軟口蓋音の代替) | こもったカ行・ガ行音に聞こえる | 舌根部と咽頭後壁で産生;[k][g]に代わって出現 |
「側音化構音=ナ行に出現しやすい」は誤り(ナ行は鼻音で側音化しない)。「鼻咽腔構音=キがチに近く聞こえる」は誤り(口蓋化構音の聴覚印象)。「咽頭摩擦音=舌尖の動きが観察される」は誤り(舌根・咽頭後壁が関与)。
口腔以外に構音位置がある(口腔外構音):
口腔内に構音位置がある(口腔内構音):
鼻咽腔閉鎖不全があると、口腔内圧を確保できないため以下の代償構音が出現しやすい:
口蓋化構音・側音化構音は鼻咽腔閉鎖不全の代償構音ではない。
| 誤り方 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| 省略 | 音が脱落する | ハッパ→アッパ([h]の省略) |
| 置換 | 別の音に変わる | サカナ→タカナ([s]→[t]) |
| 歪み | 異常な音が出る(異常構音) | 側音化・口蓋化など |
| 付加 | 余分な音が加わる | — |
| 誤り方 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| 音節脱落 | 音節ごと消える | ひこうき→こうき、ロボット→ボット |
| 音位転換 | 音節の順序が入れ替わる | — |
| 同化 | 隣接音の影響で変化 | ゴハン→ゴアン(ハ→ア:前後母音への同化) |
| 語の音の配列の誤り | 音節の入れ替わり | こっぷ→ぽっぷ([k]と[p]が転倒) |
「ロボット→[botto]」:ロ([ɾo])の音節が脱落=音節脱落。「ゴハン→ゴアン」:[h]が周囲の母音に同化=同化(省略ではない)。「メガネ→メアネ」も同化([g]→[a]への同化)。
「カバン」→「タバン」([k]→[t]への置換):構音位置の誤り
[k](軟口蓋)→[t](歯茎):構音位置が後方から前方へ