第3章|評価

対応過去問 10問 / 難易度 ★★★☆☆

構音検査・評価の種類

新版構音検査の下位検査・評価項目

下位検査に含まれる

  • 音検査(単音)
  • 単語検査
  • 音節検査
  • 会話の観察

下位検査に含まれない

  • 随意運動発達検査(別途構音類似運動検査として実施)

新版構音検査の評価項目

  • 語内位置(語頭・語中・語尾)
  • 誤り音の種類(省略・置換・歪み)
  • 誤り方の一貫性
  • 後続母音による影響

評価項目にない

  • 音韻処理(認知的な処理の評価は含まない)

単語呼称による構音検査の評価項目

評価項目に含まれるもの:

  • 誤り音・誤り方
  • 被刺激性(正しいモデルを聞かせたときの変化)
  • 一貫性(同じ音を同じように誤るか)

評価項目に含まれないもの:

  • 適応性(同じ単語を繰り返したときの変化——吃音の評価概念)

会話明瞭度検査

  • 5段階で評価する
  • 音節レベルではなく発話全体として評価(音節単位の正誤判断ではない)
  • 評価者は言語聴覚士に限らない
  • 複数名で評価することが望ましい
  • 被刺激性の評価ではない

構音評価における発話明瞭度検査

「発話明瞭度検査=音の誤りの評価」は誤り——発話明瞭度は話全体のわかりやすさを評価するもの(個別の音の誤りはより詳細な構音検査で評価)。

各構音異常の評価に適した検査

評価ツール適応
パラトグラフィ舌と口蓋の接触パターン(口蓋化構音・側音化構音)
鼻咽腔内視鏡開鼻声・鼻咽腔の閉鎖機能
鼻息鏡(ミラー)鼻漏れ(鼻咽腔構音・開鼻声)——側音化構音の評価ではない
超音波検査舌背の運動
セファログラフィ口蓋咽頭後壁間距離(形態評価)
咽頭ストロボスコープ声帯振動(声門破裂音の評価ではない)
OAE聴覚機能(鼻咽腔構音の評価ではない)

「鼻息鏡=側音化構音の評価」は誤り——鼻息鏡は鼻漏れ(鼻咽腔)の評価。側音化構音にはパラトグラフィが適切。

口蓋裂言語検査(2007年)の評価項目

含まれる項目:

  • 開鼻声
  • 鼻渋面(鼻をしかめる代償動作)
  • 軟口蓋の動き
  • ブローイング

含まれない項目:

  • Oral diadochokinesis(DDK)(口腔顔面の交互反復運動——運動機能評価として別途実施)

構音障害の要因・発達への影響

要因となるもの(影響大):

  • 聴力
  • 構音器官の形態
  • 構音器官の運動能力
  • 音韻操作能力(語音弁別・音節分解)

要因とならない・影響が少ないもの:

  • 視覚認知能力(小児の構音障害の要因でない)
  • 書字能力(構音発達への影響が少ない)

構音訓練の適応判断に必要な評価

重要度が高い:

  • 年齢・誤り方・被刺激性・学習能力

重要度が低い:

  • 読字力(構音訓練適応判断において直接関係が薄い)

機能性構音障害の訓練分析で配慮すべき優先順位が低い:

  • 声の高さ(機能性構音障害の分析要素ではない)

訓練適応の判断基準

訓練適応あり:

  • 誤り音の一貫性あり
  • 被刺激性あり
  • 集団内での二次的問題(からかいなど)

訓練適応の判断に含まれない:

  • 書字能力の遅れ
  • 希薄な親子関係(訓練の禁忌要因にはなりえるが適応基準ではない)

訓練適応とならない条件(開始しない):

  • 言語発達段階が3歳レベルの場合(言語全体の発達を優先)——ただし構音のみの遅れと言語全体の遅れを区別する必要あり

構音障害の原因とならないもの

原因となる:口唇裂・高度難聴・粘膜下口蓋裂・舌小帯短縮症

原因とならない:

  • 溝状舌(舌の表面に溝がある先天的変異だが構音障害の原因にはならない)