第1章|耳の解剖と構造
対応過去問 31問 / 難易度 ★★★★☆
外耳の解剖
耳介の機能
- 耳介は音の方向覚(音源定位)に関与する。耳介・外耳道の凹凸で生じるスペクトルの変化(方向依存の共鳴・減衰)が手がかりになる
- とくに前後・上下方向の弁別は耳介の形状に依存する(両耳の時間差・強度差だけでは前後・上下は区別できない)
- 耳介は音を集める集音(バッフル)作用ももつ
「音の方向覚に耳介は関与しない」は誤り。耳介は方向覚(とくに前後・上下)に関与する。
左右方向の定位は両耳間時間差・強度差(中枢では上オリーブ核)が主体だが、片耳でも前後・上下がある程度わかるのは耳介の働きによる。
外耳道の構造
- 外耳道は軟骨部(外側)と骨部(内側)で構成
- 骨部=内側(深部)約2/3/軟骨部=外側約1/3(耳毛・耳垢腺あり)
- 成人の外耳道の長さは約25〜35mm(約2.5cm)の管で、この長さが2〜3kHz付近の共鳴を生む(15〜20mmは乳児の値)
- 耳垢腺・皮脂腺は軟骨部に存在(骨部ではない)
- 外耳道には共鳴作用がある(2,000〜3,000Hz=約2.5kHz付近を増幅)
- 外耳道には自浄作用がある(耳垢が外側へ移動して排出される)
- 迷走神経(耳介枝)は外耳道の知覚に関与(三叉神経・大耳介神経も分担。迷走神経刺激で咳が出る)
「骨部外耳道は外耳道の外側二分の一」は誤り。骨部は内側(深部)約2/3で、外側約1/3が軟骨部。
「骨部外耳道に耳垢腺がある」は誤り。耳垢腺・耳毛は軟骨部にある。
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この章の続きで扱う内容
- 中耳の解剖
- 内耳の解剖
- 中枢聴覚路(蝸牛神経核から聴皮質まで)
- 平衡覚器官の解剖