筋緊張を抑制・低下させる介入が基本:
適切な訓練:
痙性構音障害に不適切:
痙性構音障害は筋緊張亢進が本質。タッピング・圧迫・プッシングは筋緊張を高める手技であり禁忌。アイシング・ストレッチ・バイブレーションは筋緊張を抑制するため適切。
「失調性構音障害=発話速度の上昇訓練」は誤り——速度を下げることで安定性が増す。
不適切な訓練:
| 訓練法 | 内容 | 適応 |
|---|---|---|
| タッピング法 | 指やリズムに合わせて1音ずつ発話 | 発話速度の調節全般 |
| モーラ指折り法 | 1モーラずつ指を折りながら話す | パーキンソン病・速度調節 |
| フレージング法 | 意図的に休止を挿入する | 速度調節・加速現象への対応 |
| 聴覚遅延フィードバック(DAF) | 自分の声を遅らせて聞く→速度低下 | 発話速度の減速 |
| ポインティングスピーチ | 五十音表を指さしながら話す | 速度の大幅な低下・明瞭度補助 |
「声量低下へのDAF訓練」は誤り——DAFは速度調整の訓練。声量低下にはリー・シルバーマン音声療法などの努力性発声訓練。
鼻咽腔閉鎖機能改善に有効:
鼻咽腔閉鎖機能改善に不適切:
鼻咽腔閉鎖不全の訓練として「ハミング+軟口蓋挙上介助」が中心。「タッピング・ハフィング・[s]発声」は鼻咽腔への直接訓練ではない。
| 装具 | 目的・対象 |
|---|---|
| 軟口蓋挙上装置(PLP) | 鼻咽腔閉鎖不全——軟口蓋を機械的に挙上 |
| パラタルリフト | PLPと同義(軟口蓋挙上) |
| 舌接触補助装置(PAP) | 舌の機能低下——舌が口蓋に接触しやすくする |
| ペーシングボード | 発話速度の調節(神経原性吃音にも使用) |
| ピックアップマイク | 声量補助(声量低下への代償手段) |
| 五十音表 | 発話補助(ポインティングスピーチ) |
「エピテーゼ」は顔面の人工補綴物(眼・耳・鼻など)であり鼻咽腔閉鎖不全への装具ではない。「鼻咽腔瘻閉鎖床」は器質性(口蓋裂など)の装具——運動障害性では軟口蓋挙上装置を使う。「DAFは声量低下の訓練」は誤り。
発話明瞭度を改善するもの:
発話明瞭度改善にならないもの:語音弁別訓練(聴知覚の訓練——発話の産生には直結しない)
不適切な訓練:初期から発話速度を上昇させる(速度は下げるのが原則)