第4章|語用・会話・ナラティブの発達

会話能力・スクリプト・ナラティブ・MLU・ハリデー・指さし / 難易度 ★★★★☆

4-1 会話能力の発達

年齢特徴
1歳後半言葉で要求を伝える
2歳現前事象について簡単な会話
3歳初歩的な会話が成立・名前・性別を聞かれると答える
4〜5歳非現前事象について報告可能・「なぜ」の理解・自己経験を語る
6歳聞き手を考慮した発話スタイルの使い分け
  • 「初歩的な会話が成立し始める→5歳台」→ 誤り(3歳前半)(第23回)
  • 「質問に対して自己経験を語る→3歳前半」→ 誤り(4歳台が正しい)(第23回)
話し手と聞き手の交替(ターンテーキング)の原型は乳児期前半から存在する(第19回正答)

4-2 ナラティブ・スクリプト

スクリプト

  • 時系列的な事象に関する一般的知識(例:レストランに行く手順)
  • ナラティブ産出能力の土台となる
  • 「スクリプトとは→時系列的な事象に関する一般的知識」(第23回)
  • 「スクリプトはナラティブ産出能力の土台となる」→ 正しい(第28回)

ナラティブの種類

種類内容
個人的ナラティブ自分の体験を語る
フィクショナルナラティブ空想・物語
「自分の体験を語るのはフィクショナルナラティブ」→ 誤り個人的ナラティブ)(第28回)

平均発話長(MLU)

MLUの算出に用いるのは → 形態素(第23回)

4-3 メタ言語能力・プレリテラシー

メタ言語能力

言語そのものを客観的に考える能力:

  • 文法の誤りを訂正する
  • 単語の語尾音を抽出する
  • 文や発話の適切性を判断する
  • 能動文を受動文に言い換える
「メタ言語能力でないのは」→ 過去の出来事を説明できる(これはナラティブ能力)(第16回)

プレリテラシー

読み書きができるかのようにふるまう行動(絵本を「読む」ふりをするなど)
学童期ではなく幼児期に発達
「会話の発達に関連性が低いのは→プレリテラシー」(第22回)

4-4 ハリデーの言語機能

機能内容発達時期
道具的機能欲求を満たすための使用前言語期〜
統制的機能他者の行動を統制前言語期〜
相互作用的機能関係維持前言語期〜
個人的機能自己表現前言語期〜
発見的機能世界を探索・質問幼児期
観念的機能情報・知識の伝達3歳ころから発達
テクスト的機能発話をまとまりとして使用幼児後期〜
「ハリデーの言語機能のうち3歳ころから発達する」→ 観念的機能(第22回)

4-5 指さしの機能

指さしの機能:要求・叙述・質問・応答

指さしの機能にみられないもの:否定

「指さしの機能にみられないのは→否定」(第17回)

確認問題

Q1. 初歩的な会話が成立し始めるのは何歳ころか。
Q2. スクリプトとは何か、簡潔に説明せよ。
Q3. MLU(平均発話長)の算出に用いる単位はどれか:①単語 ②文字 ③形態素 ④音節
Q4. ハリデーの言語機能のうち3歳ころから発達するものはどれか。
Q5. 指さしの機能にみられないものはどれか:①要求 ②叙述 ③否定 ④応答
解答を見る
A1. 3歳前半(5歳台は誤り)
A2. 時系列的な事象に関する一般的知識
A3. ③ 形態素
A4. 観念的機能
A5. ③ 否定
言語発達障害学の過去問を解く →