第1章|神経心理学の基礎概念

対応過去問 24問 / 難易度 ★★★☆☆

大脳機能の側性化(半球優位性)

側性化の強さ

側性化が最も強い機能は言語(左半球優位)

  • 言語理解・言語表出:左半球が強く優位
  • 行為(失行):左半球優位だが言語よりやや弱い
  • 相貌認知・視空間認知:右半球優位
  • 地誌的見当識:右半球優位
  • 遂行機能は側性化が最も不明瞭(左右差が小さい)

遂行機能の側性化が明らかでないは繰り返し出題。言語・相貌認知・視空間認知は明確な側性化あり。

症候の左右差 ― 半球差が明確なもの/小さいもの

同じ高次脳機能障害でも、どちらの半球を損傷したときに出やすいかで大きく分かれる。左右差が明確な症候をまず押さえ、そこから外れるものを「左右差の小さい症候」として覚えると設問で迷わない。

症候出やすい半球左右差
失語(言語優位半球)大きい
失読・失書大きい
観念性失行・観念運動性失行大きい
半側空間無視大きい(右半球損傷による左無視が高頻度かつ重症)
病態失認大きい
着衣障害・地誌的障害大きい
視覚性運動失調左右どちらでも(頭頂後頭葉=背側視覚路)小さい
肢節運動失行左右どちらでも(損傷対側の一側肢に出現)小さい
遂行機能障害左右どちらでも(前頭前野)小さい

「左右の大脳半球損傷で出現頻度に大きな差がないのはどれか」で選ぶのは視覚性運動失調。失語・失読は左半球、半側空間無視・病態失認は右半球と左右差が明確なので機械的に消せる。視覚性運動失調は頭頂後頭葉(背側視覚路)の症候で、どちらの半球を損傷しても生じるため出現頻度の左右差が小さい。

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この章の続きで扱う内容
  • 脳の局在・病変部位と症状
  • 脳内ネットワーク