古典的条件づけ(レスポンデント条件づけ)は、パブロフ(Pavlov)が発見した学習で、生得的に反応を引き起こす刺激と、もともと反応と無関係な刺激を繰り返し対提示することで、後者だけでも反応が起こるようになる現象です。まず4つの用語を正確に押さえます。
| 用語 | 意味(イヌの唾液の例) |
|---|---|
| 無条件刺激(US) | もともと反応を引き起こす刺激=餌 |
| 無条件反応(UR) | US によって自動的に生じる反応=餌による唾液分泌 |
| 条件刺激(CS) | もとは無関係だが、対提示で反応を引き起こすようになる刺激=音(メトロノーム・純音) |
| 条件反応(CR) | CS によって新たに生じる反応=音による唾液分泌 |
対提示する前の、まだ反応を引き起こさない段階の音を中立刺激と呼びます。古典的条件づけでは刺激と刺激が結びつく(S-S 連合)のが特徴で、生体はここでは受動的です(不随意反応=生理反応や情動が対象)。
ひっかけ(古典的条件づけと関係ないもの):消去・随伴性・中立刺激は古典的条件づけの用語だが、自発的行動(オペラント)とモデリング(社会的学習)は古典的条件づけとは別のしくみ。「消去―古典的条件づけ」「中立刺激―古典的条件づけ」は正しい組合せ。
条件反応が形成・維持・消失していく過程を表す用語です。試験では消去と自発的回復の区別が頻出です。
| 過程 | 内容 |
|---|---|
| 獲得 | CS と US の対提示を繰り返し、CS だけで CR が出るようになる過程 |
| 消去 | CS を US なしで繰り返し提示すると、CR が次第に弱まり消えていく |
| 自発的回復 | 消去後に時間をおくと、CS の提示でいったん消えた CR が再び現れること |
実験神経症:互いに区別しにくい刺激で困難な分化(弁別)条件づけを続けると、動物に行動の混乱(実験神経症)が生じる。これはパブロフが報告した現象で、ストレス反応の一種として理解される。
条件づけが成立したあと、CS に似た刺激にどう反応するかを表すのが般化と弁別です。
| 用語 | 内容 |
|---|---|
| 般化(汎化) | CS に類似した刺激にも CR が生じること(例:3.0kHz で条件づけたあと 2.8kHz でも唾液が出る) |
| 弁別(分化) | CS には反応し、似て非なる刺激には反応しないよう学習が進むこと(例:3.0kHz にだけ反応し 2.8kHz では出さない) |
| 高次(二次)条件づけ | すでに CS となった刺激をUS の代わりに用い、別の中立刺激を新たな CS にすること |
取り違え注意:純音は US ではなくCS。唾液分泌は自発的反応ではなく不随意の反射反応(UR/CR)。「似た刺激にも反応が出る」のは分化ではなく般化で、「特定刺激にだけ反応する」のが分化(弁別)——この2語は逆に覚えやすいので要注意。
味覚嫌悪学習(ガルシア効果)は、ある食物を食べたあと吐き気・不快を経験すると、その味を強く避けるようになる古典的条件づけです。ふつうの条件づけと違う特徴があり、覚えておくと応用が利きます。
2つの条件づけはよく対比して問われます。どちらの用語かを整理しておきましょう。
| 観点 | 古典的条件づけ | オペラント条件づけ |
|---|---|---|
| 提唱者 | パブロフ | ソーンダイク・スキナー |
| 対象の反応 | 不随意反応(生理・情動) | 自発的行動 |
| 連合 | 刺激と刺激(S-S) | 反応と結果(R-S) |
| 生体の位置づけ | 受動的 | 能動的 |
| キーワード | US・CS・対提示・中立刺激・高次条件づけ | 強化・罰・強化スケジュール・シェイピング |