第4章|アクセント・イントネーション・韻律

対応過去問 約25問/難易度 ★★★☆☆

4-1 日本語のアクセント

基本特徴

  • 高低アクセント(ピッチアクセント)
  • 単語ごとにアクセントが決まっている(語彙的アクセント
  • アクセント核:高から低に下がる境界の位置
  • ダウンステップ:句内でピッチが段階的に低下する

アクセント型(○=低拍・●=高拍)

特徴
平板型最初が低く以降高い(核なし)でんわ ○●●●
頭高型最初が高く以降低いおんな ●○○
中高型中間の拍が高いくるま ○●●○
尾高型最後の拍が高い(助詞は低)さくら ○●●
「電話」は平板型(○●●●)。アクセント核なし。
「女」は頭高型(●○○)。
「桜」は尾高型(○●●+助詞低)。
「水泳」は中高型(○●●○)。

アクセント型の種類数

  • nモーラ語のアクセント型:n+1種類
  • 動詞のアクセントは2種類(平板型・起伏型)
  • 形容詞のアクセントは2種類(平板型・起伏型)
「形容詞のアクセントは3種類」は誤り。2種類。

2モーラ語のアクセント

アクセント
●○頭高型
○●尾高型
●○頭高型
○●尾高型
○●尾高型
●○頭高型
「花が」と「鼻が」の違いはアクセントのみ(音素は同じ)。

アクセントの機能

  1. 語を弁別する(雨・飴の区別)
  2. 語の結合を示す(複合語の境界)
アクセントの機能は「語の弁別」と「語の結合を示す」(第17回正答:c,d)。「和語と漢語の区別」「語幹と語尾の区別」は主要な機能ではない。

4-2 アクセントの変化・複合語

近年の変化

平板式(平板型)が増加傾向(第24回問137:名詞アクセントで増えているのは「平板式」)

複合語のアクセント

  • 原則として後ろから3拍目にアクセント核が来る
  • 例:「トルコ石」→ ○●●○○(前部要素のアクセントは消える)

4-3 イントネーション

日本語のイントネーションの特徴

  • 統語構造が反映される(文の境界でピッチが変化)
  • ダウンステップが生じる(句内でピッチが段階的に下降)
  • 文末で上昇すると疑問を表すことができる
  • 単語ごとに決まっているのはアクセント(イントネーションではない)
第15回問39:「統語構造が反映される」「ダウンステップが生じる」が正しい(a,e)。

「たまねぎ」のピッチ

「たまねぎ」のアクセント:○●●●(平板型に近い)

「たまねぎでは2モーラ目の母音のピッチが下がる」は誤り(正しくは上がる)。(第19回問39)

4-4 超分節的特徴(韻律)

超分節的特徴の種類

個々の分節音を超えた特徴:

  • リズム・アクセント・イントネーション・テンポ・ポーズ
「音素」「形態素」は超分節的特徴ではない。(第23回出題)

アクセント核の音響特徴

アクセント核の主要な音響特徴量:基本周波数(F0)の下降
アクセント核は「母音の継続時間長の伸長」「子音の強さの増大」「フォルマントの変化」ではなく、F0の急激な下降によって知覚される。(第23回出題)

4-5 引っかけポイント整理

頻出引っかけ(アクセント・韻律)
  • 「電話」は平板型(頭高型ではない)
  • 「女」は頭高型(尾高型ではない)
  • 形容詞のアクセントは2種類(3種類ではない)
  • 平板式が増加傾向
  • アクセント核の特徴量はF0の下降
  • 超分節的特徴に音素・形態素は含まれない
  • 「たまねぎ」2モーラ目のピッチは上がる

確認問題

Q1. 「電話(でんわ)」のアクセント型はどれか。①頭高型 ②中高型 ③尾高型 ④平板型

Q2. 日本語アクセントの機能として正しいのはどれか(2つ)。a.語の弁別 b.和語と漢語の区別 c.語幹と語尾の区別 d.語の結合を示す

Q3. アクセント核の主要な音響特徴量はどれか。①母音の継続時間長の伸長 ②基本周波数(F0)の下降 ③フォルマント周波数の上昇 ④子音の強さの増大

Q4. 超分節的特徴(韻律)に含まれないのはどれか。①リズム ②アクセント ③音素 ④イントネーション

Q5. 近年、日本語の名詞アクセントで増えている型はどれか。①頭高型 ②中高型 ③尾高型 ④平板型

解答:Q1=④ Q2=a,d Q3=② Q4=③ Q5=④

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