第3章|音声評価

対応過去問 約5問/難易度 ★★★☆☆

3-1 喉頭の解剖・声帯振動

声門開大・閉鎖に関与する筋

機能筋名
声門開大(外転)後輪状披裂筋(唯一の外転筋)
声門閉鎖(内転)外側輪状披裂筋・披裂筋・甲状披裂筋
声帯緊張輪状甲状筋

声門を「開大」させる唯一の筋は後輪状披裂筋。外側輪状披裂筋・披裂筋は閉鎖筋。

裏声(ファルセット)発声の特徴

  • 声門開放率が大きい
  • 甲状披裂筋は弛緩している(収縮は地声)
  • 粘膜波動は小さい(大きいは誤り)
  • 声帯縁の接触時間は短い
  • 高調波成分は少ない(基音が卓越)

「裏声発声では甲状披裂筋が収縮する」は誤り(弛緩)。
「裏声発声では粘膜波動が大きい」は誤り(小さい)。
「裏声発声では声帯縁の接触時間が長い」は誤り(短い)。
「裏声発声では高調波成分に富む」は誤り(少ない)。

声帯内転・外転運動の観察

  • 声帯の内転・外転運動観察に適した発声:「ヘッヘッヘッヘッヘッ」(ゆっくり反復)
  • これにより各発声時の声門開閉が確認できる

声道

声道に含まれる部位:喉頭・咽頭・口腔・鼻腔

気管は声道に含まれない(声道は喉頭より上の空間)。

喉頭摘出後の状態

喉頭全摘出術後(永久気管孔)の状態:

  • 臭いが分かりにくくなる(嗅覚低下)
  • 鼻をかむことが難しい
  • 強くいきむことが難しい(バルサルバ機構の消失)
  • 発声できなくなる

「喉頭摘出後はむせやすくなる」は誤り。気管と食道が完全に分離されるため、誤嚥・むせはほぼなくなる
「喉頭摘出後は誤嚥をしやすい」は誤り。