第4章|音声治療法

対応過去問 約11問/難易度 ★★★★☆

4-1 代用音声の種類と特徴

代用音声の分類

発声法音源呼気使用特徴
食道発声下咽頭食道接合部(新声門)×(肺呼気不使用)習得に時間かかる・[h]産生困難・気管孔閉鎖不要
笛式人工喉頭下咽頭食道接合部○(肺呼気使用)気管孔と口をチューブで接続
電気式人工喉頭電気振動(機器)×抑揚をつけにくい・ハンズフリーでない・食道粘膜は音源でない
気管食道瘻(シャント)発声下咽頭食道接合部○(肺呼気使用)発声時に気管孔を閉鎖・プロテーゼ使用・比較的短期間で習得

「電気式人工喉頭は抑揚をつけやすい」は誤り(つけにくい)。
「電気式人工喉頭はハンズフリー」は誤り(手で頸部に当てる必要がある)。
「電気式人工喉頭は食道粘膜が音源」は誤り(電気振動が音源)。

食道発声の詳細

  • 空気の取り込み方法:注入法吸引法(肺呼気は不使用)
  • 口腔内が陰圧になると食道に空気が取り込まれる(正しい)
  • [h]の産生は困難
  • 声に抑揚はつけられる(つけられないは誤り)
  • 習得に時間がかかる(電気式より難しい)
  • 発声時に気管孔を閉鎖する必要はない

気管食道瘻(ボイスプロテーゼ)発声の詳細

  • 肺からの呼気を用いる
  • 発声時に気管孔を閉鎖する(必須)
  • 音源:下咽頭食道接合部(新声門)
  • 比較的短期間に習得できる(食道発声より容易)
  • プロテーゼの定期的な交換が必要
  • 電池は不要(電気式人工喉頭が電池を使用)
  • 食事中も発声可能
  • 食道発声が不可能な場合にも適応可能

「気管食道瘻発声では食道に空気を取り込む必要がある」は誤り(肺からの呼気を使用)。
「電池を携帯する必要がある」は誤り(電池不要)。
「食事中は発声できない」は誤り(発声可能)。
「食道発声が不可能な場合は気管食道瘻発声も不可能」は誤り(不可能でも適応あり)。

その他の注意点

  • 咽頭弁形成術:無喉頭音声の獲得手段ではない
  • 喉頭気管分離術後の吸痰は永久気管孔から行う(経鼻・経口・経喉頭は不可)