コミュニケーションは、送り手が意味を記号に変換して伝え、受け手がそれを意味に戻す過程として説明されます。
| 過程・要素 | 内容 |
|---|---|
| 符号化(エンコード) | 送り手が意味 → 記号(ことば・記号)に変換 |
| 伝達(チャネル) | 音声・文字・身振りなどの媒体で送る |
| 復号(デコード) | 受け手が記号 → 意味に戻して解釈 |
| 構成要素 | 送り手・受け手・メッセージ・コード(記号体系)・チャネル・文脈 |
「符号化とは記号を意味に変換すること」→誤り(それは復号。符号化は意味→記号)。
「言語記号の音形と意味の結びつきは必然的である」→誤り(恣意的)。
「場面や相手で話し方を変える能力は統語(文法)の能力」→誤り(語用論の能力)。
「話す」「ことば(記号)」「聞く」のどの水準の障害かを区別すると、障害分類が整理できます。
| 水準 | 意味 | 関連する障害 |
|---|---|---|
| speech(発話・話しことば) | 音を作り出す運動・音声・流暢性 | 構音障害(機能性/器質性/運動障害性)・音声障害・吃音 |
| language(言語=記号体系) | 意味・語彙・文法・談話の水準 | 失語症・言語発達障害 |
| hearing(聞こえ) | 音・語音の受容 | 難聴(伝音/感音) |
「吃音は言語(language)の障害である」→不適切(発話の流暢性=speechの水準)。
「環境音失認は言語障害に分類される」→誤り(認知・失認の水準)。
「純粋語唖は聴覚(hearing)の障害」→誤り(発話出力=発語失行に近い水準)。
現在の障害観はICF(国際生活機能分類・2001年)に基づきます。「できない点」だけでなく「生活機能」を中立的にとらえるのが特徴です。
| ICFの構成要素 | 内容 | ST領域の例 |
|---|---|---|
| 心身機能・身体構造 | 体の働き・構造 | 記憶・注意・発話の流暢性・喉頭の構造 |
| 活動 | 個人が行う課題・行為 | 会話する・書字・手話や通信機器の使用 |
| 参加 | 生活・社会への関与 | 就労・地域活動・家庭内役割 |
| 環境因子 | 物的・人的・制度的環境 | 社会保障制度・家族の支援・支援機器 |
| 個人因子 | 年齢・性別・価値観など | 本人の性格・生活歴 |
「通信機器の利用・手話・書字はICFの『心身機能』に分類される」→誤り(活動)。
「社会保障制度は個人因子」→誤り(環境因子)。
「ICFは機能障害→能力低下→社会的不利の一方向モデル」→誤り(それはICIDH。ICFは相互作用モデル)。
| 機能回復に直接関わる因子 | 参考にはなるが直接因子でないもの |
|---|---|
| 障害のタイプ・重症度、発症からの期間、年齢、全身状態(合併症)、意欲・本人の取り組み | 病前の趣味・職業(=参加目標の設定には有用だが機能回復の直接予測因子ではない) |
「言語聴覚療法は器質性疾患のみが対象で、心因性・進行性疾患は対象外」→誤り。
「目標は短期目標から順に設定し、長期目標に期間は設けない」→誤り(上位から具体化、長期にも期間を設定)。
「症例報告はRCTよりエビデンスレベルが高い」→誤り。
「病前の趣味は機能回復の直接的な予後予測因子である」→不適切(参加目標の参考)。