第55回 作業療法士国家試験 午後 第14問
臨床医学第55回午後
第55回 作業療法士国家試験 午後 第14問(臨床医学)の正答は 4 です。妄想は消えたが、周りの表情やしぐさを見て「自分のことを言っている」と受け取る猜疑的な解釈が残っている。
問題
24歳の女性。統合失調症。1年前に職場の対人関係のストレスから発症した。現在は休職し、外来通院をしている。嫌がらせをされているという被害妄想は薬物療法により消失したが、ちょっとした周りの表情やしぐさを見て「周りの人が私のことを言っているような気がする」という猜疑的な言動はみられている。そこで主治医の判断により、認知機能の改善を目的に週1回、外来作業療法を利用したプログラムに参加することになった。 この患者の治療目的に合ったプログラムとして適切なのはどれか。
- 1. ACT〈assertive community treatment〉
- 2. Empowerment approach
- 3. IPS〈individual placement and support〉
- 4. SCIT〈social cognition and interaction training〉 ✓
- 5. WRAP〈wellness recovery action plan〉
正答:4番
次の問題から答えを隠して1問ずつ出題。答えはアプリの学習記録に残ります(登録不要) — 弱点分析・成績グラフはアプリで
この問題の正答率(OTカコモン利用者の実データ)
初回正答率 63.2%参考値
19人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、OTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
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解説
■ 正答:4番 — SCIT〈social cognition and interaction training〉
妄想は消えたが、周りの表情やしぐさを見て「自分のことを言っている」と受け取る猜疑的な解釈が残っている。これは他者の表情・意図の読み取りや出来事の原因の帰属といった社会認知の問題で、主治医の目的(認知機能の改善)に合うのは社会認知を訓練するSCITである。
【各選択肢の解説】
1. ACT〈assertive community treatment〉
❌ 誤り。正しくは、ACTは重い精神障害をもつ人の地域生活を、多職種チームが訪問(アウトリーチ)で包括的に支える仕組みで、認知機能の訓練プログラムではない。
❌ 誤り。正しくは、ACTは重い精神障害をもつ人の地域生活を、多職種チームが訪問(アウトリーチ)で包括的に支える仕組みで、認知機能の訓練プログラムではない。
2. Empowerment approach
❌ 誤り。正しくは、当事者が自分で決め、自分の力を取り戻していくことを支える考え方で、特定の認知機能の訓練ではない。
❌ 誤り。正しくは、当事者が自分で決め、自分の力を取り戻していくことを支える考え方で、特定の認知機能の訓練ではない。
3. IPS〈individual placement and support〉
❌ 誤り。正しくは、IPSは本人の希望に沿って早期に一般就労に就き、就労後も支援を続ける援助付き雇用のモデルで、休職中の認知機能の改善を目的とするものではない。
❌ 誤り。正しくは、IPSは本人の希望に沿って早期に一般就労に就き、就労後も支援を続ける援助付き雇用のモデルで、休職中の認知機能の改善を目的とするものではない。
4. SCIT〈social cognition and interaction training〉
✅ 正しい。(=正答)SCITは集団で行う社会認知の訓練で、感情の認知、他者の意図の推測、結論への飛躍や他者のせいにする解釈のかたよりの修正を練習する。表情やしぐさを悪く受け取る傾向に直接働きかける。
✅ 正しい。(=正答)SCITは集団で行う社会認知の訓練で、感情の認知、他者の意図の推測、結論への飛躍や他者のせいにする解釈のかたよりの修正を練習する。表情やしぐさを悪く受け取る傾向に直接働きかける。
5. WRAP〈wellness recovery action plan〉
❌ 誤り。正しくは、WRAPは当事者が自分の調子を保つ方法や悪化の兆しへの対処をまとめる元気回復行動プランで、認知機能の訓練ではない。
❌ 誤り。正しくは、WRAPは当事者が自分の調子を保つ方法や悪化の兆しへの対処をまとめる元気回復行動プランで、認知機能の訓練ではない。
【試験対策ポイント】
| プログラム | 目的 |
|---|---|
| SCIT | 社会認知(感情の認知・他者の意図・帰属のかたより) |
| ACT | 多職種チームによる訪問型の地域生活支援 |
| IPS | 一般就労の援助付き雇用 |
| WRAP | 当事者が作るリカバリーの計画 |
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