OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第56回 作業療法士国家試験 午前 第5問

臨床医学第56回午前

第56回 作業療法士国家試験 午前 第5問(臨床医学)の正答は 2 です。心電図を比較すると、半年前の心電図では正常なQRS波形が見られるが、今回の心電図ではST上昇および異常Q波(幅広く深いQ波)が複数誘導に認められる。

問題
75歳の男性。糖尿病でインスリン療法中。胸部不快感で受診した。半年前と今回の心電図(別冊No.2)を別に示す。今回発症したと考えられる病態はどれか。
第56回午前第5問 図
  1. 1. 狭心症
  2. 2. 心筋梗塞
  3. 3. 心房細動
  4. 4. 房室ブロック
  5. 5. 心室性期外収縮

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 心筋梗塞

心電図を比較すると、半年前の心電図では正常なQRS波形が見られるが、今回の心電図ではST上昇および異常Q波(幅広く深いQ波)が複数誘導に認められる。これは急性心筋梗塞に特徴的な所見であり、糖尿病患者では無痛性心筋梗塞として「胸部不快感」のみを訴えることがある。


【各選択肢の解説】

1. 狭心症
❌ 誤り。狭心症ではST低下や一過性のT波変化が見られるが、異常Q波は出現しない。また発作時以外は心電図が正常に戻ることが多い。
2. 心筋梗塞
✅ 正しい。今回の心電図にはST上昇と異常Q波が見られ、急性心筋梗塞の典型所見と一致する。糖尿病患者では痛覚鈍麻により典型的な胸痛でなく「不快感」として訴える無痛性心筋梗塞が生じやすい。
3. 心房細動
❌ 誤り。心房細動ではP波消失・RR間隔不整が特徴。今回の心電図ではRR間隔は比較的整であり、該当しない。
4. 房室ブロック
❌ 誤り。房室ブロックではPR間隔の延長やP波とQRS波の解離が見られる。今回の所見とは異なる。
5. 心室性期外収縮
❌ 誤り。心室性期外収縮は幅広い異常なQRS波が不規則に出現するもので、今回の連続した心電図変化とは異なる。

【試験対策ポイント】

心電図の異常所見と疾患の対応:

所見疾患
ST上昇+異常Q波急性心筋梗塞
ST低下・T波陰転狭心症(発作時)
P波消失・RR不整心房細動
PR延長房室ブロック
幅広QRS(散発)心室性期外収縮

糖尿病患者は神経障害により典型的な胸痛を感じにくく、無痛性心筋梗塞を起こしやすいことは国試頻出の知識。インスリン療法中であることも重症糖尿病を示唆する。

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ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、作業療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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