第5章|脊髄・末梢神経疾患

神経内科学 第5章

5-1 脊髄損傷

  • 損傷レベルより下位の運動・感覚・自律神経が障害。完全損傷/不全損傷
  • 機能残存レベルの目安:C6=手関節背屈でプッシュアップ・ADL一部自立、C7=肘伸展、Th以下=車椅子自立〜歩行
  • 急性期の脊髄ショック(反射消失・弛緩)後、痙性が出現
  • 自律神経過反射(T6以上):膀胱充満などで発作性高血圧・頭痛(誘因を除去)

「自律神経過反射は低血圧を起こす」は誤り → 発作性の高血圧。T6より上位の損傷で起こる。

5-2 ブラウン・セカール症候群(脊髄半側障害)

  • 損傷と同側:運動麻痺(錐体路)・深部感覚障害(後索)
  • 損傷と反対側:温痛覚障害(外側脊髄視床路は脊髄で交叉済み)

温痛覚が障害されるのは損傷の反対側(脊髄視床路が入ってすぐ交叉するため)。運動と深部感覚は同側。

5-3 ギラン・バレー症候群

  • 先行感染の1〜3週後に発症する急性の末梢神経脱髄(自己免疫)
  • 下肢から上行する左右対称の弛緩性麻痺・腱反射消失。多くは回復良好
  • 髄液でタンパク細胞解離(タンパク増加・細胞は増えない)

「ギラン・バレーは中枢神経の脱髄」は誤り → 末梢神経。腱反射は消失(末梢=下位障害)。

5-4 末梢神経障害(単神経・多発)

  • 絞扼性:手根管症候群(正中神経)・肘部管症候群(尺骨神経)・橈骨神経麻痺(下垂手)
  • 多発ニューロパチー:糖尿病(手袋靴下型の感覚障害)・アルコール性