PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第50回 理学療法士国家試験 午後 第4問

理学療法評価学第50回午後

第50回 理学療法士国家試験 午後 第4問(理学療法評価学)の正答は 1 です。表では下半分の顔面筋(口角挙筋・口輪筋・鼻筋)が左側のみNF(収縮なし)で、上半分(眼輪筋・前頭筋)は左右ともF(収縮あり)です。

問題
Danielsらの徒手筋力テストの結果を表に示す。考えられる疾患はどれか。(表:眼輪筋 右F 左F、口角挙筋 右F 左NF、口輪筋 右F 左NF、前頭筋 右F 左F、鼻筋 右F 左NF)
第50回午後第4問 図
  1. 1. 被殻出血
  2. 2. Bell麻痺
  3. 3. 重症筋無力症
  4. 4. Ramsay Hunt症候群
  5. 5. 筋強直性ジストロフィー

正答:1番

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解説
■ 正答:1番 — 被殻出血

表では下半分の顔面筋(口角挙筋・口輪筋・鼻筋)が左側のみNF(収縮なし)で、上半分(眼輪筋・前頭筋)は左右ともF(収縮あり)です。前頭筋・眼輪筋が保たれる=額のしわ寄せ・閉眼が可能なのは中枢性顔面神経麻痺の特徴で、被殻出血など錐体路病変で生じます。


【各選択肢の解説】

1. 被殻出血
✅ 正しい。上部顔面(前頭筋・眼輪筋)が両側支配で保たれ、下部顔面のみ片側麻痺となる中枢性顔面神経麻痺のパターンで、被殻出血など大脳病変に合致します。
2. Bell麻痺
❌ 誤り。Bell麻痺は末梢性で、患側の上下顔面すべて(前頭筋含む)が麻痺し額のしわ寄せもできなくなるため、表のパターンと矛盾します。
3. 重症筋無力症
❌ 誤り。重症筋無力症は易疲労性・眼瞼下垂・複視が主体で、左右非対称の固定した下部顔面麻痺パターンとは合いません。
4. Ramsay Hunt症候群
❌ 誤り。帯状疱疹による末梢性顔面神経麻痺で、患側の前頭筋を含む全顔面が麻痺するため中枢性パターンと異なります。
5. 筋強直性ジストロフィー
❌ 誤り。両側性・対称性の顔面筋萎縮(斧様顔貌)やミオトニアが特徴で、片側性のパターンとは合いません。

【試験対策ポイント】

顔面神経麻痺の中枢性 vs 末梢性の鑑別は前頭筋(額のしわ寄せ)と閉眼で行います。

区別点中枢性(核上性)末梢性(核・核下性)
額のしわ寄せ可能(保たれる)不能
閉眼可能不能
代表疾患脳卒中(被殻出血等)Bell麻痺・Ramsay Hunt

上部顔面は両側大脳支配のため中枢性では保たれる、が最重要キーワードです。

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

それでも誤りが残ることがあります。「おかしいな」と思ったらお問い合わせから気軽に教えてください。確認のうえ修正し、皆さんと一緒に解説を育てていきます。

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