まず4大系統を、提唱者・中心技法・背景理論でざっくり掴みます。ここが組合せ問題の骨格です。
| 系統 | 代表的療法(提唱者) | 中心技法・キーワード | 背景理論 |
|---|---|---|---|
| 精神分析系 | 精神分析(Freud)・遊戯療法 | 自由連想・転移分析・夢分析 | 無意識・心的構造 |
| 行動・認知系 | 行動療法(Skinnerら)・認知療法(Beck)・論理療法(Ellis) | 系統的脱感作・自動思考の修正 | 学習理論・認知理論 |
| 人間性心理学系 | 来談者中心療法(Rogers)・ゲシュタルト療法(Perls) | 共感・自己一致/「今ここ」の気づき | 自己実現・主体性 |
| その他 | 家族療法・森田療法・内観療法・自律訓練法(Schultz) | ジョイニング/あるがまま/自己暗示 | システム論ほか |
誤った組合せに注意:「遊戯療法―精神交互作用」は誤り(精神交互作用は森田療法の概念)。正しくは 認知療法―自動思考の修正/家族療法―リフレーミング/行動療法―古典的条件づけ/来談者中心療法―共感的理解。
行動療法は、観察可能な行動・症状そのものを対象とし、刺激―反応(S-R)の図式で行動をとらえます。不適応行動は誤学習または未学習の結果と考え、無意識や遺伝・欲求不満には原因を求めません。
| 技法 | 内容 |
|---|---|
| 系統的脱感作 | リラックス状態で不安階層を低い方から段階的に提示(逆制止) |
| エクスポージャー(曝露) | 不安刺激に直面させ馴化を図る。一気に最大刺激=フラッディング |
| トークンエコノミー | 望ましい行動にトークン(代用貨幣)を与えて強化 |
| シェイピング | 目標行動を段階的に形成(スモールステップ) |
| 呼吸法・リラクセーション | 過緊張の低減に用いる |
行動療法「でない」ものに注意:コラム法(思考記録)・認知再構成は認知療法の技法。自由連想・転移分析は精神分析。エンカウンター・グループは人間性心理学。行動療法の特徴=「観察可能な行動を対象」「S-R図式」「誤学習・未学習」。
認知療法(Beck)は、状況に対して瞬間的に浮かぶ自動思考に気づき、その妥当性を治療者と患者が協働で検証(共同経験主義/協同的実証主義)して修正します。
ゆがみ「でない」もの:非言語的思考は思考の「様式」であって認知のゆがみではない。投影は精神分析の防衛機制、集合的無意識はユングの概念で、いずれも認知のゆがみではない。認知療法の関連語=スキーマ・自動思考・推論の誤り。
ロジャーズ(Rogers)が提唱。人が本来もつ自己実現傾向を信頼し、解釈や指示を行わない非指示的療法です。自己概念と経験の不一致(自己認知のゆがみ)を不適応とみます。
積極的傾聴の技法として、感情の受容・感情の反射・感情の明確化・内容の繰り返しを用います。
来談者中心療法「でない」もの:転移/逆転移の分析・幼少期の親子関係の解明は精神分析の技法。認知の歪みの変容は認知療法。無意識への焦点づけも精神分析。論理的な反証(説得・否定)は傾聴の技法ではない(受容的傾聴と正反対)。外向性・実証性は3条件に含まれない。
| 療法 | 提唱者・出自 | キーワード |
|---|---|---|
| ゲシュタルト療法 | Perls/人間性心理学 | 「今ここ」での気づき、体験の統合 |
| 家族療法 | システム論 | ジョイニング・多方面への肩入れ・リフレーミング |
| 森田療法 | 日本(森田正馬) | あるがまま・目的本位、精神交互作用 |
| 内観療法 | 日本(吉本伊信) | 「してもらったこと・して返したこと・迷惑をかけたこと」で自己を省察 |
| 自律訓練法 | Schultz | 自己暗示による心身の弛緩 |
| 箱庭療法 | ユング派の影響 | 備え付けの玩具と砂箱を用いる |
| 用語 | 正しい内容 |
|---|---|
| ワークシステム | TEACCHの構造化の一手法(何を・どれだけ・終わりを視覚的に示す) |
| モデリング | 手本を示す観察学習 |
| PECS | 絵カード交換式コミュニケーション |
| エクスパンション | 子どもの発話を文法的に拡張する |
言語表現が十分でない子どもに対し、遊びを表現・コミュニケーションの手段として用いる心理療法です。特定学派に限定されず、受容的・非指示的に行います。
遊戯療法の誤り選択肢の典型:「誤った認知の仕方を現実的な見方に修正する」=認知療法の説明で誤り。「具体的に指示をする」「否定的感情を表出させない」「精神分析に特化」も原則に反する誤り。否定的な感情も自由に表出させ受容する。