2-1 形態素の種類
| 種類 | 内容 |
| 自由形態素 | 単独で語となれる(名詞・動詞語幹など) |
| 拘束形態素 | 単独では語となれない(助詞・接辞など) |
| 機能語(付属語) | 文法的機能を持つ(助詞・助動詞) |
| 内容語(自立語) | 語彙的意味を持つ(名詞・動詞・形容詞など) |
「日本語の機能語は→助詞」(第22回)
「日本語の内容語(実質語)は→形容詞・動詞など(a,e)」(第28回)
2-2 異形態(allomorph)
同一形態素の音声的バリエーション。
- 異形態は同一形態素のバリエーション
- 音韻的に異なっていてもよい(同一音素に限られない)
- 屈折・派生・複合いずれにも現れる
- 母語話者はその音韻的違いが分かる
- 表記上区別されないこともある
「異形態は同一音素の場合に限られる」→ 誤り(第16回)
「ら抜き可能形は異形態の一例」→ 正しい(「られる」の異形態として「れる」が使われる)
2-3 語形成プロセス
| プロセス | 内容 | 例 |
| 複合 | 2つ以上の語幹を結合 | 高校野球 |
| 派生 | 語根に接辞を付加 | 高さ・抽象化 |
| 屈折 | 文法的形式の変化(活用) | 食べる→食べた |
| 重複 | 語の全部・一部を繰り返す | やまやま・ひとびと |
| 刈り込み(省略) | 語の一部を省略 | 学割・空母・ワープロ |
| 補充法 | 語根が別形式になる | go→went |
派生語・複合語・刈り込みの区別
派生語
「高さ」(高い+さ)・「抽象化」・「重み」(重い+み)・「厚み」(厚い+み)
第28回:「派生語は→抽象化」
第25回:刈り込みを経てできた語→「学割」「空母」(a,e)
※「ワープロ」も刈り込み(word processor)
第26回:「み」が形容詞から名詞を派生→「重み・厚み(a,e)」
※「励み・好み・歩み」は動詞からの派生
2-4 複合動詞の種類
| 種類 | 特徴 | 例 |
| 語彙的複合動詞 | 意味が合成されない(慣用的) | 飛び上がる・泳ぎ回る |
| 統語的複合動詞 | 補助動詞的 | 食べ残す・歩き続ける |
「語彙的複合動詞は→飛び上がる」(第20回)
2-5 重複
- 完全重複:やまやま・ひとびと
- 部分重複:つつく(「突く」の重複)
- 重複でないもの:しんじん(新人)→漢字が重複しているが音の重複ではない
2-6 補充法
| 尊敬語 | 基形 | 補充法 |
| 来られる | 来る | なし(形式が同じ) |
| ご覧になる | 見る | あり(見る→ご覧) |
| 召し上がる | 食べる | あり(食べる→召し上がる) |
| おいでになる | 来る/いる/行く | あり |
| お食べになる | 食べる | なし |
第25回:補充法を用いていないのは→「来られる・お食べになる(a,e)」→正答2
2-7 日本語の動詞活用
| 種類 | 語幹の末尾 | 例 |
| 子音語幹動詞(五段) | 子音で終わる | 書く・飛ぶ・羽ばたく |
| 母音語幹動詞(一段) | 母音で終わる | 食べる・見る・起きる |
| サ変 | ― | する |
| カ変 | ― | 来る |
「母音語幹動詞でない→減る」(第18回)
※「減る」は五段活用(語幹「へ」+「る」→子音語幹)
ら抜き言葉(第21回)
「食べれる」「見れる」→ ら抜き言葉
※可能形「られる」を「れる」に変えた形
「見える」は可能形ではない(自発・知覚の動詞)(第17回)
2-8 音節とモーラ
汽車 → 音節2・モーラ2 ✅ 一致
象 → 音節1・モーラ2(長音が別モーラ)
蜜柑 → 音節2・モーラ3(撥音「ん」が別モーラ)
切符 → 音節2・モーラ3(促音「っ」が別モーラ)
第26回:「音節数とモーラ数が一致→汽車」(音節2・モーラ2)
2-9 漢字と表記
| 種類 | 機能 |
| 漢字 | 表語(1文字で形態素を表す)+音読みで表音的にも |
| ひらがな・カタカナ | 表音(音節を表す) |
| ローマ字 | 表音 |
「1文字で表音と表意の両方→漢字」(第21回)
単字として形態素を表さない表記:「珈琲(コーヒー)」「小豆(あずき)」(第16回)
各漢字に決まった読みを利用していない:「五月雨」「五月蠅い」(第22回)
音読みを含む語:「生死(せいし)」「お新香(おしんこ)」(第25回)