第4章|記憶障害

対応過去問 9問 / 難易度 ★★★☆☆

記憶の分類

記憶の種類内容
即時記憶提示された情報をそのまま保持し即座に再生する(保持のみ・操作を含まない)数唱(今聞いた数字を復唱する)
短期記憶(作業記憶)数十秒程度の保持と操作(保持しながら別の作業を行う。リハーサルをやめれば消える)聞いた電話番号をその場でメモする・暗算
近時記憶数分〜数日(いったん意識から離れた出来事を、後で思い出す)今日の出来事・先ほど(数分前)コーヒーを飲んだこと
遠隔記憶数年以上前の記憶子供のころの体験
エピソード記憶個人の体験・出来事の記憶小学校6年の夏休みの出来事
意味記憶一般知識・事実の記憶江戸幕府を開いたのは誰か
手続き記憶技能・手順の記憶泳ぐ・自転車に乗る
展望記憶将来すべきことを覚えている郵便を見て投函を思い出す
潜在記憶(プライミング)意識されない記憶の影響手続き記憶も含む

即時記憶と短期記憶の役割分担:即時記憶は数唱レベルの「保持のみ」聞いた電話番号をその場で保持してメモする・暗算のように、保持しながら操作する場面は短期記憶(作業記憶)。「電話番号」の例を即時記憶に振らないこと。

「さっきの出来事」は短期記憶ではない。短期記憶は数十秒程度しかもたず、リハーサルをやめれば消える。「先ほどコーヒーを飲んだことを覚えている」のように数分以上たった出来事の想起は近時記憶(エピソード記憶)にあたる。「先ほど=さっきだから短い=短期記憶」と語感で振ると誤る。時間の長短ではなくいったん意識から離れた出来事を後で思い出しているかで切り分ける。

具体例からの分類(頻出の取り違え)

  • 先ほどコーヒーを飲んだことを覚えている=近時記憶(エピソード記憶)。短期記憶ではない
  • 暗算をする=作業記憶(保持しながら操作する)
  • 都道府県の名前を言えた=意味記憶(一般知識)。展望記憶ではない
  • 久しぶりでも泳げた=手続き記憶(技能)。意味記憶ではない
  • 郵便ポストを見て投函を思い出した=展望記憶(将来の行為の想起)。手続き記憶ではない
  • 小学校6年の夏休みの出来事を思い出した=エピソード記憶(個人の体験)
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この章の続きで扱う内容
  • 記憶障害の評価
  • 記憶障害のリハビリテーション