第4章|記憶障害

対応過去問 21問 / 難易度 ★★★☆☆

記憶の分類

記憶の種類内容
即時記憶数秒〜数十秒の保持電話番号をすぐにメモする
短期記憶(作業記憶)数秒〜数分の保持・操作暗算・その場でのメモ
近時記憶数分〜数日今日の出来事
遠隔記憶数年以上前の記憶子供のころの体験
エピソード記憶個人の体験・出来事の記憶小学校6年の夏休みの出来事
意味記憶一般知識・事実の記憶江戸幕府を開いたのは誰か
手続き記憶技能・手順の記憶泳ぐ・自転車に乗る
展望記憶将来すべきことを覚えている郵便を見て投函を思い出す
潜在記憶(プライミング)意識されない記憶の影響手続き記憶も含む

健忘症候群の特徴

  • 即時記憶:保たれる(← 重要)
  • 近時記憶・エピソード記憶・展望記憶:障害される
  • 遠隔記憶:比較的保たれる(逆向性健忘あり)
  • 潜在記憶・知的機能:保たれる

健忘症候群の責任病巣

  • 前脳基底部:コリン作動性ニューロン;作話を伴う
  • 海馬(両側)・視床・脳梁膨大後域

エピソード記憶の障害:角回の損傷ではエピソード記憶障害は起こらない。

記憶障害の評価

検査評価内容
リバーミード行動記憶検査日常生活における記憶障害(生態学的妥当性が高い)
三宅式記銘力検査言語性対連合学習(視空間障害の影響を受けない)
レイ複雑図形検査視覚性記憶・構成能力(視空間障害の影響を受ける)
ベントン視覚記銘検査視覚性短期記憶
ウェクスラー記憶検査(WMS-R)多様な記憶の包括的評価(視空間障害の影響を受ける)

日常生活の記憶障害評価=リバーミード行動記憶検査。三宅式は視空間障害の影響を受けないが日常生活場面ではない。

記憶障害のリハビリテーション

訓練法内容
誤りなし学習(エラーレスラーニング)試行錯誤を排し正しい反応のみを経験させる
間隔伸張法(SRT)想起の間隔を徐々に延ばしていく
手がかり漸減法ヒントを徐々に減らしながら学習
環境調整メモ・スケジュール表・タイマーなどの外的代償手段
内的ストラテジーイメージ法・頭文字法などの記憶術

試行錯誤しながら覚える=誤りなし学習と逆のアプローチ。プリズム順応は半側空間無視の訓練。