第3章|感染症・予防接種

対応過去問 8問/難易度 ★★★☆☆
📝 このノートはAI編集部が過去問から作成した学習用まとめです。基礎医学領域は専門監修前のため、診断基準・数値・薬剤などの細部は必ず成書・最新ガイドラインで確認してください。
この章のねらい:感染症・予防接種は暗記が中心ですが、STにとって外せないのは先天感染症(TORCH)です。風疹・サイトメガロウイルス小児聴覚障害の代表的な原因で、難聴児の病歴聴取で必ず確認します。予防接種と学校感染症は「生ワクチンか不活化か」「出席停止期間」という決まった切り口で覚えれば失点しません。

3-1 予防接種(定期/任意・生ワクチン/不活化)

ワクチンは生ワクチンと不活化ワクチン、接種は定期接種と任意接種で整理します。制度は改定されるため最新の接種スケジュールを確認します。

種類代表例
生ワクチン麻疹・風疹(MR)・水痘・おたふくかぜ(ムンプス)・BCG・ロタ
不活化ワクチン四種混合(DPT-IPV)・日本脳炎・インフルエンザ・B型肝炎・肺炎球菌・ヒブ(インフルエンザ菌b型)
生/不活化の見分け:麻疹・風疹・水痘・ムンプス・BCG・ロタは生ワクチン日本脳炎・インフルエンザ・B型肝炎・DPTは不活化。「生ワクチンでないもの(=不活化)を選べ」という設問が定番で、まず生ワクチンの顔ぶれを覚えると解ける。

定期/任意のひっかけ:接種時期の制度上、任意接種にあたるもの(時期や対象により変わる)を問う。ヒブ・肺炎球菌などは定期接種に組み込まれている一方で、対象年齢・時期を外れると任意になる。「大腸菌」「ブドウ球菌」などワクチンが存在しない選択肢はすぐ除外できる。制度は改定されるため最新情報で確認。

3-2 学校感染症と出席停止

学校保健安全法の学校感染症は、感染拡大を防ぐため出席停止期間が定められています。「必要/不要」と「期間」が問われます。

疾患出席停止の目安
インフルエンザ発症後5日、かつ解熱後2日(幼児は3日)を経過するまで
麻疹解熱後3日を経過するまで
百日咳特有の咳が消失/適正な治療終了まで
咽頭結膜熱(プール熱)主要症状消退後2日を経過するまで

「出席停止が必要でない」のひっかけ:出席停止の対象になりにくいのは伝染性膿痂疹(とびひ)など。麻疹・百日咳・咽頭結膜熱は学校感染症で出席停止の対象だが、とびひは病変を覆えば登校可とされることが多い。「感染症=すべて出席停止」ではない点に注意。

3-3 先天感染症(母子感染)

妊娠中の母体感染が胎児・新生児に及ぶ母子感染(先天感染症)です。第1章のTORCHと対で、難聴・知的障害の原因として押さえます。

先天感染症(TORCH):トキソプラズマ・その他(梅毒 ほか)・風疹・サイトメガロウイルス・単純ヘルペスの頭文字。先天性風疹症候群=難聴・白内障・心疾患サイトメガロウイルスは先天感染で最多かつ進行性難聴先天梅毒・トキソプラズマも神経・感覚障害を残しうる。難聴児では母体の妊娠中感染歴が重要な手がかり。

「妊婦が感染すると児に知的障害」のひっかけ:該当するのは梅毒・風疹・トキソプラズマ・サイトメガロウイルスなど。インフルエンザ・マイコプラズマ・水痘は、重度知的障害を残す代表的な母子感染としては挙げにくい。設問はTORCHを念頭に「先天感染で発達に影響する病原体」を選ばせている。

3-4 小児の急性感染症(クループ症候群 ほか)

小児に特有の急性感染症です。気道症状のキーワードで見分けます。

クループ症候群:ウイルス性の喉頭・気管の炎症で、犬吠様咳嗽(ケンケンという咳)・嗄声・吸気性喘鳴・陥没呼吸をきたす。上気道狭窄のサインである陥没呼吸・吸気性喘鳴が「疑う症状」。難聴・鼻出血・顔面麻痺・痙攣はクループの主症状ではない。
次章へ:感染を押さえたら、次は小児神経です。第4章 小児神経(てんかん・熱性痙攣)で、熱性痙攣・てんかん・ウエスト症候群と、痙攣時の対応を整理します。てんかんや脳性麻痺の背景は、運動障害性構音障害嚥下障害としてSTの臨床に戻ってきます。