第4章|小児神経(てんかん・熱性痙攣)

対応過去問 5問/難易度 ★★★☆☆
📝 このノートはAI編集部が過去問から作成した学習用まとめです。基礎医学領域は専門監修前のため、診断基準・数値・薬剤などの細部は必ず成書・最新ガイドラインで確認してください。
この章のねらい:小児神経で頻出なのは熱性痙攣てんかんです。熱性痙攣(良性・自然軽快)てんかんを疑う所見を分けるのが最大のポイント。てんかんや脳の器質的障害は脳性麻痺・知的障害の背景でもあり、そこから運動障害性構音障害嚥下障害言語発達障害としてSTの臨床につながります。数字(好発年齢・持続時間)を正確に覚えるのがコツです。

4-1 熱性痙攣

乳幼児が発熱に伴って起こす痙攣で、多くは良性です。単純型と複雑型の区別が問われます。

項目内容
好発年齢生後6か月〜5歳ごろ(多くは6歳までに自然軽快)
遺伝遺伝的要因(家族歴)を認める
単純型短時間(数分以内)・左右対称の全般性・24時間以内に繰り返さない
複雑型15分以上と長い・部分(局所)発作・24時間以内に反復
熱性痙攣の要点:初発は乳幼児期(新生児期ではない)で、遺伝的要因を認め多くは6歳までに自然軽快する良性の経過。再発することもあり、単純型は予後良好。

「てんかんへの移行が疑われる」熱性痙攣:注意して経過をみるのは複雑型の特徴をもつ場合——発作が15分以上と長い・左右差のある部分発作・24時間以内に反復・発達の遅れや神経学的異常がある・てんかんの家族歴など。「1分間の全身強直間代発作」のような短く左右対称の発作は単純型で心配が少ない

4-2 てんかんと小児の発作性疾患

小児のてんかん・発作性疾患です。欠神発作・ウエスト症候群が頻出です。

疾患特徴
小児欠神てんかん数秒間の意識消失(ぼーっとする)を反復・過呼吸で誘発・脳波で3Hz棘徐波
ウエスト症候群(点頭てんかん)乳児期発症・シリーズ形成する点頭発作・脳波でヒプスアリスミア・精神運動発達の停滞/退行
熱性痙攣発熱に伴う(4-1参照。てんかんとは区別)
小児の発作性疾患:「熱性痙攣の多くは6歳までに自然軽快する」は正しい。小児欠神発作は必ずしも知能障害を伴わないなど、発作=知的障害と短絡しない。発作型と脳波所見・予後をセットで押さえる。

ウエスト症候群のひっかけ:乳児期に発症し(学童期ではない)、発作は熱と無関係で、脳波は異常(ヒプスアリスミア)、多くで精神運動発達の退行を伴う。「学童期発症」「発熱時に起こる」「脳波は正常」「知的発達は正常」はいずれも誤り。第1章の結節性硬化症が原因になることもある。

4-3 痙攣時の対応(救急)

痙攣が続く痙攣重積状態は救急です。やってよいこと・いけないことが問われます。

痙攣時の初期対応:まず安全確保と気道確保——周囲の危険物を除け、衣服をゆるめ、顔を横に向けて誤嚥・窒息を防ぎ、発作の様子(持続時間・左右差)を観察する。長引く(例:5分以上続く)場合は救急要請・抗痙攣薬の適応

痙攣対応の禁忌(ひっかけ):「頬をたたいて大声で呼ぶ」「体をゆする」「舌を噛まないよう口に物を入れる」は誤り(やってはいけない)刺激を与えず、口の中に指や物を入れないのが原則——無理な挿入はかえって気道閉塞・外傷・嘔吐誘発の危険がある。

次章へ:神経を押さえたら、最後は小児のさまざまな疾患と母子保健です。第5章 小児疾患・母子保健・その他で、川崎病・ネフローゼ・SIDS・小児の睡眠時無呼吸などを整理します。小児の睡眠時無呼吸(アデノイド・扁桃肥大)耳鼻科・聴覚領域とも重なる、STにも身近なテーマです。