PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第50回 理学療法士国家試験 午前 第24問

臨床医学第50回午前

第50回 理学療法士国家試験 午前 第24問(臨床医学)の正答は 5 です。脊髄小脳変性症と比較して、多発性硬化症に特徴的な症状を選ぶ問題です。

問題
脊髄小脳変性症に比べて多発性硬化症に特徴的なのはどれか。
  1. 1. 痙縮
  2. 2. 運動失調
  3. 3. 嚥下障害
  4. 4. 構音障害
  5. 5. 有痛性けいれん

正答:5番

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解説
■ 正答:5番 — 有痛性けいれん

脊髄小脳変性症と比較して、多発性硬化症に特徴的な症状を選ぶ問題です。多発性硬化症は中枢神経の脱髄疾患で、有痛性強直性けいれん(有痛性けいれん)や三叉神経痛・しびれなどの発作性・陽性症状を伴うことがあり、これは小脳変性が主体の脊髄小脳変性症にはみられにくい特徴です。


【各選択肢の解説】

1. 痙縮
❌ 誤り。痙縮は錐体路(上位運動ニューロン)障害で生じ、多発性硬化症でもみられますが、脊髄小脳変性症(特に痙性を伴う病型)でもみられ、両者を分ける特徴とはいえません。
2. 運動失調
❌ 誤り。運動失調は小脳・脊髄の障害で起こり、脊髄小脳変性症の中核症状です。多発性硬化症にも生じますが、むしろ脊髄小脳変性症で顕著であり鑑別点になりません。
3. 嚥下障害
❌ 誤り。嚥下障害は両疾患とも進行に伴い起こりうる症状で、多発性硬化症に特異的とはいえません。
4. 構音障害
❌ 誤り。構音障害(失調性・断綴性言語)は小脳症状として脊髄小脳変性症で目立ち、多発性硬化症に特徴的とはいえません。
5. 有痛性けいれん
✅ 正しい。有痛性強直性けいれんは脱髄による異常興奮で生じる多発性硬化症の発作性症状の一つで、脊髄小脳変性症にはみられにくい特徴的な所見です。

【試験対策ポイント】

多発性硬化症(MS)の特徴は「時間的・空間的多発(再発寛解)」と脱髄に伴う多彩な症状。Uhthoff現象(体温上昇で症状悪化)・有痛性強直性けいれん・視神経炎・Lhermitte徴候(頸部前屈で背部に電撃痛)・MLB(核間性眼筋麻痺)などが手がかり。一方、脊髄小脳変性症は小脳性失調(運動失調・構音障害・企図振戦)が中核。「発作性・陽性の刺激症状=MS寄り」と整理する。

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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