PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第51回 理学療法士国家試験 午後 第17問

理学療法治療学第51回午後

第51回 理学療法士国家試験 午後 第17問(理学療法治療学)の正答は 3 です。多発性硬化症の二次進行型で右内反尖足の痙縮(MAS段階2)に対する治療を選びます。

問題
37歳の女性。5年前に多発性硬化症と診断。発症当初は再発寛解型であったが、2年前に二次進行型に移行し右痙性片麻痺がある。2週前から右内反尖足位の痙縮が増悪し、MAS〈modified Ashworth scale〉で段階2である。右足の痙縮に対する治療で適切なのはどれか。
  1. 1. 赤外線療法
  2. 2. ホットパック
  3. 3. 電気刺激療法
  4. 4. アキレス腱延長術
  5. 5. 経頭蓋磁気刺激法

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — 電気刺激療法

多発性硬化症の二次進行型で右内反尖足の痙縮(MAS段階2)に対する治療を選びます。拮抗筋(前脛骨筋など)への電気刺激療法(治療的電気刺激)は、相反抑制を介して痙縮を軽減し背屈を促すため適切です。温熱は体温上昇で症状を悪化させる恐れ(Uhthoff現象)があり避けます。


【各選択肢の解説】

1. 赤外線療法
❌ 誤り。温熱は体温上昇を招き、MSでは症状悪化(Uhthoff現象)の恐れがあるため不適。
2. ホットパック
❌ 誤り。同様に温熱負荷で神経伝導が悪化し症状増悪の懸念。MSでは加温を避ける。
3. 電気刺激療法
✅ 正しい。拮抗筋への電気刺激で相反抑制を引き出し痙縮を軽減できる。温熱負荷もなくMSに適している。
4. アキレス腱延長術
❌ 誤り。MAS段階2の段階で固定した変形・拘縮への外科手術は過剰。まず保存的治療を行う。
5. 経頭蓋磁気刺激法
❌ 誤り。診断・研究目的での使用が中心で、痙縮に対する標準的治療として確立していない。

【試験対策ポイント】

多発性硬化症のリハで最重要なのは過熱を避けること(Uhthoff現象=体温上昇で症状一過性悪化)。

  • 温熱療法(ホットパック・赤外線・極超短波)→ 原則避ける
  • 痙縮対策 → 拮抗筋への電気刺激・ストレッチ・薬物・寒冷も選択肢
MS×温熱は誤答誘導の定番なので即除外する。

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

それでも誤りが残ることがあります。「おかしいな」と思ったらお問い合わせから気軽に教えてください。確認のうえ修正し、皆さんと一緒に解説を育てていきます。

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