📝 このノートはAI編集部が過去問から作成した学習用まとめです。基礎医学領域は専門監修前のため、診断基準・数値・薬剤などの細部は必ず成書・最新ガイドラインで確認してください。
この章のねらい:解剖学の土台となる
細胞・組織・発生(三胚葉)・筋をまとめます。発生の知識は、顔面の癒合不全である
口唇裂・口蓋裂(
形成外科学・
小児科学)の理解につながり、筋の性質は
喉頭内筋=随意の骨格筋という発声の前提(
音声障害)につながります。過去問は
①細胞小器官 ②三胚葉と器官の対応 ③上皮(表皮) ④筋の種類(横紋筋・平滑筋・随意/不随意)を、「誤った組合せ」形式で問うのが定番です。
5-1 細胞の構造とはたらき
| 細胞小器官・構造 | はたらき |
| 粗面小胞体 | リボソームが付きタンパク質を合成 |
| ミトコンドリア | ATP(エネルギー)を産生 |
| 核 | DNA(遺伝情報)を格納 |
| 細胞膜 | 脂質二重層(リン脂質) |
誤りは「細胞内で最も多い陽イオンはナトリウムイオン」:正しくは細胞内で最も多い陽イオンはカリウムイオン(K⁺)で、ナトリウムイオン(Na⁺)は細胞外に多い。ナトリウムポンプ(Na⁺/K⁺-ATPアーゼ)が「Na⁺を外へ・K⁺を内へ」くみ、この濃度差が静止膜電位・活動電位の土台になる。「中はカリウム/外はナトリウム」は神経・筋の興奮を理解する基本。
5-2 三胚葉と器官の発生
受精卵は外胚葉・中胚葉・内胚葉の3層に分かれ、それぞれ決まった器官になります。「どの器官がどの胚葉か」の組合せがよく問われます。
| 胚葉 | おもに発生する器官 |
| 外胚葉 | 神経系(脳・脊髄)・表皮・感覚器・歯のエナメル質 |
| 中胚葉 | 骨・軟骨・筋・真皮・血管(心臓)・腎臓・血液 |
| 内胚葉 | 消化管の上皮・肝臓・膵臓・肺の上皮・胃 |
誤った組合せ①=「内胚葉―骨」:皮膚(表皮)=外胚葉、脊髄=外胚葉、腎臓=中胚葉、胃=内胚葉は正しい。骨は中胚葉由来で、「内胚葉―骨」は誤り。
誤った組合せ②=「血管―内胚葉」:神経=外胚葉、筋肉=中胚葉、真皮=中胚葉、肝臓=内胚葉は正しい。血管は中胚葉由来で、「血管―内胚葉」は誤り。「支持組織・筋・血管・血液・腎はほぼ中胚葉」とまとめて覚えると、この形式は落とさない。
5-3 組織(上皮・皮膚)
基底細胞が構成するのは=表皮:皮膚は表面から表皮(重層扁平上皮)・真皮・皮下組織の3層。表皮の最下層が基底層で、そこに並ぶのが基底細胞。基底細胞が分裂しながら上へ押し上げられ、角化して表皮をつくる。真皮はコラーゲン(膠原線維)に富む結合組織で中胚葉由来、毛髪・毛細血管は表皮を「構成」する細胞ではない。
「基底細胞が構成するのはどれか」=表皮:選択肢の真皮・毛髪・コラーゲン・毛細血管ではなく、基底細胞は表皮(上皮)を構成する。上皮の最下層=基底層、と押さえる。
5-4 筋組織(骨格筋・平滑筋・横紋筋)
筋は骨格筋・心筋・平滑筋の3種類。「横紋の有無」と「随意/不随意」の2軸で整理します。
| 筋の種類 | 横紋 | 随意/不随意 | 例 |
| 骨格筋 | あり(横紋筋) | 随意 | 四肢・体幹・横隔膜・喉頭内筋・舌筋 |
| 心筋 | あり(横紋筋) | 不随意 | 心臓の壁 |
| 平滑筋 | なし | 不随意 | 消化管・血管・膀胱・下部食道括約筋 |
誤りは「平滑筋の運動は随意である」:正しくは平滑筋は不随意(自律神経支配で意識的に動かせない)。同じ問題では「髄鞘で跳躍伝導」「アクチンとミオシンが滑り筋張力を生む」「活動電位は全か無か」「筋収縮のエネルギーはATP分解」がすべて正しい記述として並ぶ。
骨格筋で誤り=「外胚葉由来である」:骨格筋は中胚葉由来で、「外胚葉由来」は誤り。筋線維は多核細胞・運動終板にアセチルコリン受容体・遅筋(赤筋)は速筋(白筋)よりミトコンドリアが多い・アクチンとミオシンが収縮を担うはすべて正しい。
「横紋筋はどれか」=心筋・横隔膜:横紋をもつのは心筋(特殊心筋)と横隔膜(骨格筋)。膀胱排尿筋・内肛門括約筋・下部食道括約筋は平滑筋(横紋なし)。「動かせる骨格筋と心筋は横紋あり/内臓の平滑筋は横紋なし」で仕分ける。
まとめ:解剖学は範囲が広くても、STは
「喉頭・咽頭・舌=発声発語と嚥下」「脳神経・脊髄=神経系」「内耳=聴覚・平衡」を軸に優先度をつけると効率よく攻略できます。喉頭内筋が
随意の骨格筋であることは
音声障害、顔面や口蓋の発生は
形成外科学の口唇口蓋裂へつながります。「この構造は将来どの障害でSTが関わるか」を意識して復習しましょう。