第5章|発生・細胞・組織・筋骨格

対応過去問 7問/難易度 ★★★☆☆
📝 このノートはAI編集部が過去問から作成した学習用まとめです。基礎医学領域は専門監修前のため、診断基準・数値・薬剤などの細部は必ず成書・最新ガイドラインで確認してください。
この章のねらい:解剖学の土台となる細胞・組織・発生(三胚葉)・筋をまとめます。発生の知識は、顔面の癒合不全である口唇裂・口蓋裂形成外科学小児科学)の理解につながり、筋の性質は喉頭内筋=随意の骨格筋という発声の前提(音声障害)につながります。過去問は①細胞小器官 ②三胚葉と器官の対応 ③上皮(表皮) ④筋の種類(横紋筋・平滑筋・随意/不随意)を、「誤った組合せ」形式で問うのが定番です。

5-1 細胞の構造とはたらき

細胞小器官・構造はたらき
粗面小胞体リボソームが付きタンパク質を合成
ミトコンドリアATP(エネルギー)を産生
DNA(遺伝情報)を格納
細胞膜脂質二重層(リン脂質)
誤りは「細胞内で最も多い陽イオンはナトリウムイオン」:正しくは細胞内で最も多い陽イオンはカリウムイオン(K⁺)で、ナトリウムイオン(Na⁺)は細胞外に多い。ナトリウムポンプ(Na⁺/K⁺-ATPアーゼ)が「Na⁺を外へ・K⁺を内へ」くみ、この濃度差が静止膜電位・活動電位の土台になる。「中はカリウム/外はナトリウム」は神経・筋の興奮を理解する基本。

5-2 三胚葉と器官の発生

受精卵は外胚葉・中胚葉・内胚葉の3層に分かれ、それぞれ決まった器官になります。「どの器官がどの胚葉か」の組合せがよく問われます。

胚葉おもに発生する器官
外胚葉神経系(脳・脊髄)・表皮・感覚器・歯のエナメル質
中胚葉骨・軟骨・筋・真皮・血管(心臓)・腎臓・血液
内胚葉消化管の上皮・肝臓・膵臓・肺の上皮・胃
誤った組合せ①=「内胚葉―骨」:皮膚(表皮)=外胚葉、脊髄=外胚葉、腎臓=中胚葉、胃=内胚葉は正しい。骨は中胚葉由来で、「内胚葉―骨」は誤り
誤った組合せ②=「血管―内胚葉」:神経=外胚葉、筋肉=中胚葉、真皮=中胚葉、肝臓=内胚葉は正しい。血管は中胚葉由来で、「血管―内胚葉」は誤り「支持組織・筋・血管・血液・腎はほぼ中胚葉」とまとめて覚えると、この形式は落とさない。

5-3 組織(上皮・皮膚)

基底細胞が構成するのは=表皮:皮膚は表面から表皮(重層扁平上皮)・真皮・皮下組織の3層。表皮の最下層が基底層で、そこに並ぶのが基底細胞。基底細胞が分裂しながら上へ押し上げられ、角化して表皮をつくる。真皮はコラーゲン(膠原線維)に富む結合組織で中胚葉由来、毛髪・毛細血管は表皮を「構成」する細胞ではない
「基底細胞が構成するのはどれか」=表皮:選択肢の真皮・毛髪・コラーゲン・毛細血管ではなく、基底細胞は表皮(上皮)を構成する。上皮の最下層=基底層、と押さえる。

5-4 筋組織(骨格筋・平滑筋・横紋筋)

筋は骨格筋・心筋・平滑筋の3種類。「横紋の有無」と「随意/不随意」の2軸で整理します。

筋の種類横紋随意/不随意
骨格筋あり(横紋筋)随意四肢・体幹・横隔膜・喉頭内筋・舌筋
心筋あり(横紋筋)不随意心臓の壁
平滑筋なし不随意消化管・血管・膀胱・下部食道括約筋
誤りは「平滑筋の運動は随意である」:正しくは平滑筋は不随意(自律神経支配で意識的に動かせない)。同じ問題では「髄鞘で跳躍伝導」「アクチンとミオシンが滑り筋張力を生む」「活動電位は全か無か」「筋収縮のエネルギーはATP分解」がすべて正しい記述として並ぶ。
骨格筋で誤り=「外胚葉由来である」:骨格筋は中胚葉由来で、「外胚葉由来」は誤り。筋線維は多核細胞・運動終板にアセチルコリン受容体・遅筋(赤筋)は速筋(白筋)よりミトコンドリアが多い・アクチンとミオシンが収縮を担うはすべて正しい。
「横紋筋はどれか」=心筋・横隔膜:横紋をもつのは心筋(特殊心筋)と横隔膜(骨格筋)膀胱排尿筋・内肛門括約筋・下部食道括約筋は平滑筋(横紋なし)。「動かせる骨格筋と心筋は横紋あり/内臓の平滑筋は横紋なし」で仕分ける。
まとめ:解剖学は範囲が広くても、STは「喉頭・咽頭・舌=発声発語と嚥下」「脳神経・脊髄=神経系」「内耳=聴覚・平衡」を軸に優先度をつけると効率よく攻略できます。喉頭内筋が随意の骨格筋であることは音声障害、顔面や口蓋の発生は形成外科学の口唇口蓋裂へつながります。「この構造は将来どの障害でSTが関わるか」を意識して復習しましょう。