第3章|感染対策・院内感染

対応過去問 5問/難易度 ★★★☆☆
📝 このノートはAI編集部が過去問から作成した学習用まとめです。基礎医学領域は専門監修前のため、診断基準・数値・薬剤などの細部は必ず成書・最新ガイドラインで確認してください。
この章のねらい:感染対策は摂食嚥下・呼吸を扱うSTの安全管理の必須知識です。標準予防策と手指衛生嚥下障害の評価・訓練(誤嚥性肺炎の予防、口腔ケア)や呼吸系・気道管理の現場で毎日使います。この章では過去問頻出の①標準予防策 ②感染経路別予防策を、正誤問題の引っかけを軸に整理します。

3-1 標準予防策(スタンダードプリコーション)

標準予防策は、感染症の有無にかかわらずすべての患者を対象とし、汗を除く湿性の生体物質(血液・体液・分泌物・排泄物・唾液・痰など)をすべて感染源とみなす基本対策です。土台は手指衛生です。

項目ポイント
対象すべての患者(感染症の有無を問わない)
感染源とみなすもの汗以外の湿性生体物質(唾液・痰も含む)
針の扱いリキャップをしない(針刺し防止)
手指衛生体液に触れたら手洗い。手袋着脱の前後にも実施
防護具(PPE)の装着順ガウン→マスク→ゴーグル→手袋(最後)
防護具を外す順汚染の強い手袋を最初に外す
標準予防策にあたるもの:注射器のリキャップをしない・体液に触れたら手を洗う・粘膜に触れる時は手袋を着用する・飛沫が予想されればフェイスシールドを使う。手洗いは指先など汚れの多い部位から洗い、手首を最後に洗う。高頻度接触面(カーテン・ドアノブ)に触れた後の手指消毒も適切。
装着は手袋が最後・「手袋を外した後の手洗いは省略してよい」は誤り:防護具の装着は手袋が最後(「手袋が最初」は誤り)、外すのは手袋が最初。手袋は汚染を完全には防げないため、手袋を外した後も手指衛生は省略できない。消毒剤の空間散布・N95マスクは標準予防策には含まれない(N95は空気予防策)。

3-2 感染経路別予防策(接触・飛沫・空気)

標準予防策に加え、経路に応じた対策を上乗せします。空気感染=麻疹・水痘・結核の3つが最重要で、対策を取り違えさせる問題が頻出します。

経路代表疾患対策
空気感染(飛沫核感染)麻疹・水痘・結核N95マスク・陰圧個室
飛沫感染風疹・インフルエンザ・百日咳・流行性耳下腺炎サージカルマスク
接触感染MRSA・ノロ・腸管出血性大腸菌手指衛生・手袋・ガウン
血液・体液B型肝炎など標準予防策(針刺し防止)
空気感染の語呂は「ま・みず・けっかく」:麻疹(a)・水痘・結核(e)が空気感染の代表で、直径5μm未満の飛沫核が長時間空中を漂う。風疹は飛沫感染、B型肝炎は血液・体液、腸管出血性大腸菌は経口(糞口)感染で、いずれも空気感染ではない。ドアのノブを介した感染は間接接触(間接感染)
「空気感染では手洗いを重視する」は誤り:空気感染の要はN95マスク・陰圧個室(空気予防策)で、手洗いを重視するのは接触感染対策。標準予防策(全患者対象・痰は湿性生体物質・PPEは手袋を最初に外す)は正しい記述として並ぶので、誤りは「空気感染=手洗い重視」を選ぶ。