PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第44回 理学療法士国家試験 午後 第100問

臨床心理学第44回午後

第44回 理学療法士国家試験 午後 第100問(臨床心理学)の正答は 2 です。小児自閉症(自閉スペクトラム症)の中核は社会的相互作用の障害・コミュニケーションの障害・こだわり(常同行動)の3つです。

問題
小児自閉症でみられるのはどれか。
  1. 1. ごっこ遊びをする。
  2. 2. 人見知りをしない。
  3. 3. 新しい環境を好む。
  4. 4. おとぎ話を聞きたがる。
  5. 5. 身振りで意思を伝える。

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 人見知りをしない。

小児自閉症(自閉スペクトラム症)の中核は社会的相互作用の障害・コミュニケーションの障害・こだわり(常同行動)の3つです。他者への関心が乏しく、養育者と他人を区別した愛着行動が育ちにくいため、人見知りや後追いがみられないことが早期のサインになります。


【各選択肢の解説】

1. ごっこ遊びをする。
❌ みられにくい。象徴遊び・見立て遊び(ごっこ遊び)の乏しさが特徴で、ミニカーを走らせるより車輪を回し続けるなど、物の一部への没頭や並べる遊びが目立ちます。
2. 人見知りをしない。
✅ みられる。対人的な関心と愛着形成の乏しさから人見知り・後追いが弱く、視線が合わない、呼名に振り向かないといった所見とともに乳幼児期に気づかれます。
3. 新しい環境を好む。
❌ みられにくい。同一性保持(変化への抵抗)が強く、いつもと違う道順・部屋・スケジュールを極端に嫌ってパニックになります。
4. おとぎ話を聞きたがる。
❌ みられにくい。登場人物の気持ちを想像することが苦手(心の理論の障害)で、空想的な物語より事実・数字・図鑑的な情報を好む傾向があります。
5. 身振りで意思を伝える。
❌ みられにくい。指さし(特に共同注意の指さし)や身振りといった非言語的コミュニケーションが乏しく、要求時に他人の手を道具のように使うクレーン現象がみられます。

【試験対策ポイント】

自閉スペクトラム症の早期徴候として頻出なのは「視線が合わない・呼名反応が乏しい・共同注意(指さし)の欠如・人見知りがない・クレーン現象・並べる遊び・変化への強い抵抗・感覚過敏」です。支援の基本は構造化(TEACCH:時間・空間・手順を視覚的に明示する)と視覚支援(絵カード・スケジュール表)で、言葉での長い説明より見て分かる形にすることが原則。感覚過敏には刺激量の調整(音・光・肌触り)で環境から整えます。「叱って直す」「慣れさせるために変化を強いる」という対応は不適切選択肢の定番です。

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