第49回 理学療法士国家試験 午後 第96問
臨床心理学第49回午後
第49回 理学療法士国家試験 午後 第96問(臨床心理学)の正答は 5 です。未治療期間(DUP:duration of untreated psychosis)が短いほど統合失調症の予後は良好であることが多くの研究で示されており、早期発見・早期治療が重視される根拠になっています。
問題
統合失調症の予後について正しいのはどれか。
- 1. 男性の方が良い。
- 2. 若年発症の方が良い。
- 3. 陰性症状が優位な方が良い。
- 4. 緩徐に発症したものの方が良い。
- 5. 発症から治療開始までの期間が短い方が良い。 ✓
正答:5番
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解説
■ 正答:5番 — 発症から治療開始までの期間が短い方が良い。
未治療期間(DUP:duration of untreated psychosis)が短いほど統合失調症の予後は良好であることが多くの研究で示されており、早期発見・早期治療が重視される根拠になっています。他の4肢はいずれも予後因子の向きが逆です。
【各選択肢の解説】
1. 男性の方が良い。
❌ 誤り。逆で、女性のほうが予後良好とされます。女性は発症年齢が男性より数年遅く、社会機能が保たれやすい傾向があります。
❌ 誤り。逆で、女性のほうが予後良好とされます。女性は発症年齢が男性より数年遅く、社会機能が保たれやすい傾向があります。
2. 若年発症の方が良い。
❌ 誤り。若年発症ほど予後不良です。人格形成や社会経験の獲得の途上で発症するため、社会機能の障害が残りやすくなります。
❌ 誤り。若年発症ほど予後不良です。人格形成や社会経験の獲得の途上で発症するため、社会機能の障害が残りやすくなります。
3. 陰性症状が優位な方が良い。
❌ 誤り。感情鈍麻・意欲低下・社会的引きこもりなどの陰性症状が優位な例は予後不良です。陽性症状(幻覚・妄想)は薬物療法に反応しやすく、陽性症状優位のほうが予後は良好です。
❌ 誤り。感情鈍麻・意欲低下・社会的引きこもりなどの陰性症状が優位な例は予後不良です。陽性症状(幻覚・妄想)は薬物療法に反応しやすく、陽性症状優位のほうが予後は良好です。
4. 緩徐に発症したものの方が良い。
❌ 誤り。潜行性・緩徐に発症した例は予後不良です。ストレスなど明らかな誘因があり急性に発症した例のほうが回復しやすいとされます。
❌ 誤り。潜行性・緩徐に発症した例は予後不良です。ストレスなど明らかな誘因があり急性に発症した例のほうが回復しやすいとされます。
5. 発症から治療開始までの期間が短い方が良い。
✅ 正しい。DUPが短いほど症状改善・社会機能の回復が良好です。近年の早期介入プログラムはこの知見に基づいています。
✅ 正しい。DUPが短いほど症状改善・社会機能の回復が良好です。近年の早期介入プログラムはこの知見に基づいています。
【試験対策ポイント】
統合失調症の予後因子は対比表で覚えます。
| 項目 | 予後良好 | 予後不良 |
|---|---|---|
| 性別 | 女性 | 男性 |
| 発症年齢 | 高い(成人後) | 若年 |
| 発症様式 | 急性 | 潜行性・緩徐 |
| 誘因 | 明らかな誘因あり | 誘因不明 |
| 主症状 | 陽性症状優位 | 陰性症状優位 |
| 病前性格・適応 | 良好 | 不良 |
| 未治療期間(DUP) | 短い | 長い |
| 家族・社会的支援 | あり | 乏しい(高EE家族は再発リスク) |
陽性症状(幻覚・妄想・興奮・思考障害)は薬物が効きやすく、陰性症状(感情鈍麻・意欲欠如・自閉)と認知機能障害が生活障害の主因になります。作業療法・SST(社会生活技能訓練)・心理教育・デイケアは陰性症状と生活障害に対する介入として位置づけられます。高EE(感情表出)家族への心理教育が再発予防に有効という点も頻出です。
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