PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第45回 理学療法士国家試験 午後 第69問

生理学第45回午後

第45回 理学療法士国家試験 午後 第69問(生理学)の正答は 5 です。この設問は「誤っているもの」を選ぶ問題です。

問題
代謝で誤っているのはどれか。
  1. 1. 呼吸商(RQ)は摂取する栄養素によって異なる。
  2. 2. 特異動的作用(SDA)とは食物摂取後の体温上昇である。
  3. 3. 基礎代謝量(BM)は同性、同年齢ならば体表面積に比例する。
  4. 4. エネルギー代謝率(RMR)は基礎代謝量を基準とした運動強度である。
  5. 5. 代謝当量(MET)は安静臥位時の代謝量を基準とした運動強度である。

正答:5番

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解説
■ 正答:5番 — 代謝当量(MET)は安静臥位時の代謝量を基準とした運動強度である。

この設問は「誤っているもの」を選ぶ問題です。1 METは安静座位の酸素摂取量=3.5 mL/kg/分と定義されるため、「安静臥位時の代謝量を基準」としている5番が誤りで、これが正答になります。


【各選択肢の解説】

1. 呼吸商(RQ)は摂取する栄養素によって異なる。
✅ 正しい。RQ=CO₂産生量/O₂消費量で、糖質1.0・脂質0.7・蛋白質約0.8です。混合食では約0.85となります。
2. 特異動的作用(SDA)とは食物摂取後の体温上昇である。
✅ 正しい。食事誘発性熱産生(DIT)とも呼ばれ、食後に代謝が亢進して熱産生・体温が上がる現象です。蛋白質で最も大きくなります。
3. 基礎代謝量(BM)は同性、同年齢ならば体表面積に比例する。
✅ 正しい。熱の放散は体表面から起こるため、基礎代謝量は体表面積とほぼ比例します。基礎代謝は男性>女性、若年>高齢、冬>夏という傾向も押さえます。
4. エネルギー代謝率(RMR)は基礎代謝量を基準とした運動強度である。
✅ 正しい。RMR=(運動時代謝量−安静時代謝量)÷基礎代謝量で表される、日本で用いられてきた作業強度の指標です。
5. 代謝当量(MET)は安静臥位時の代謝量を基準とした運動強度である。
❌ 誤り。基準は安静座位での酸素摂取量3.5 mL/kg/分です。

【試験対策ポイント】

紛らわしい代謝指標を区別して覚えます。基礎代謝量(BM)=早朝空腹・安静仰臥・快適室温での最小代謝量。安静時代謝量=椅子座位での代謝量で基礎代謝の約1.2倍。MET=安静座位基準(3.5 mL/kg/分)。RMR=基礎代謝基準。

METsは臨床で頻用されるので数値を暗記します。1 MET=安静座位、2 METs=ゆっくり歩行、3〜4 METs=普通歩行・入浴、5〜6 METs=速歩・階段昇降、7 METs以上=ジョギング・重労働。心筋梗塞後のリハでは、目標とするADL動作のMETs値と運動負荷試験の結果を照合して活動範囲を決めます。

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