PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第45回 理学療法士国家試験 午後 第68問

生理学第45回午後

第45回 理学療法士国家試験 午後 第68問(生理学)の正答は 2・5 です。体温調節中枢は視床下部(視索前野・前視床下部)にあり、セットポイントに合わせて産熱と放熱を調節します。

問題
体温について正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. 1. 腋窩温は直腸温よりも高い。
  2. 2. 体温調節中枢は視床下部にある。
  3. 3. 一般に男性は女性よりも皮膚温が低い。
  4. 4. ヒトの体表温度は核心温度とも呼ばれている。
  5. 5. 体温が低いと筋肉を収縮させて熱を発生させる。

正答:2・5番

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解説
■ 正答:2・5番 — 体温調節中枢は視床下部にある。/体温が低いと筋肉を収縮させて熱を発生させる。

体温調節中枢は視床下部(視索前野・前視床下部)にあり、セットポイントに合わせて産熱と放熱を調節します。寒冷時には骨格筋を不随意にふるわせるふるえ産熱(シバリング)によって熱を作ります。


【各選択肢の解説】

1. 腋窩温は直腸温よりも高い。
❌ 誤り。深部に近いほど高く、直腸温>口腔温>腋窩温の順です。腋窩温は直腸温よりおよそ0.5〜0.8℃低くなります。
2. 体温調節中枢は視床下部にある。
✅ 正しい。皮膚と深部の温度情報を統合し、血管の収縮・拡張、発汗、ふるえなどを制御します。
3. 一般に男性は女性よりも皮膚温が低い。
❌ 誤り。女性のほうが皮下脂肪が厚く末梢血管の血流も少ないため、四肢末梢の皮膚温は女性のほうが低い傾向にあります。
4. ヒトの体表温度は核心温度とも呼ばれている。
❌ 誤り。核心温度(core temperature)は脳・胸腹部臓器など身体深部の温度で、環境に左右されずほぼ一定です。体表の温度は外殻温度(shell temperature)と呼ばれます。
5. 体温が低いと筋肉を収縮させて熱を発生させる。
✅ 正しい。ふるえ産熱です。加えて褐色脂肪組織による非ふるえ産熱、甲状腺ホルモン・カテコラミンによる代謝亢進も産熱に働きます。

【試験対策ポイント】

熱の放散経路は輻射・伝導・対流・蒸発の4つ。安静時は輻射が最大ですが、高温環境や運動時は蒸発(発汗)が唯一の有効な放熱手段になります。この点が熱中症の理解に直結します。

寒冷時の反応は皮膚血管収縮+立毛+ふるえ産熱、暑熱時の反応は皮膚血管拡張+発汗。

臨床応用として、脊髄損傷(特に頸髄・上位胸髄)では損傷レベル以下の発汗・血管運動調節が失われ、体温が環境温に左右されやすくなる(ポイキロサーミア)ため、運動時の暑熱対策が必須になります。

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