PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第47回 理学療法士国家試験 午後 第63問

生理学第47回午後

第47回 理学療法士国家試験 午後 第63問(生理学)の正答は 2・4 です。脊髄後索(薄束・楔状束)は深部感覚(位置覚・振動覚)と識別性触覚(2点識別など)を伝える上行路です。

問題
脊髄後索の損傷によって生じるのはどれか。2つ選べ。
  1. 1. 部位覚障害
  2. 2. 位置覚障害
  3. 3. 温痛覚解離
  4. 4. 振動覚障害
  5. 5. Babinski徴候

正答:2・4番

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解説
■ 正答:2・4番 — 位置覚障害/振動覚障害

脊髄後索(薄束・楔状束)は深部感覚(位置覚・振動覚)と識別性触覚(2点識別など)を伝える上行路です。したがって後索の損傷では位置覚障害と振動覚障害が生じ、Romberg徴候陽性や感覚性運動失調を来します。


【各選択肢の解説】

1. 部位覚障害
❌ 誤り。触られた場所を答える部位覚(局所覚)は、識別性の高い情報は後索も担いますが、粗大な触覚として前脊髄視床路でも伝えられるため、後索単独の損傷では保たれます。
2. 位置覚障害
✅ 正しい。関節の位置・運動感覚は後索-内側毛帯路を上行するため、後索損傷で障害されます。
3. 温痛覚解離
❌ 誤り。温痛覚は外側脊髄視床路が伝えます。触覚が保たれ温痛覚のみ障害される解離性感覚障害は、脊髄空洞症(前交連の障害)や延髄外側症候群(Wallenberg症候群)でみられます。
4. 振動覚障害
✅ 正しい。振動覚は後索を上行する代表的な深部感覚で、後索障害の早期から低下します。音叉での検査が基本です。
5. Babinski徴候
❌ 誤り。錐体路(皮質脊髄路)障害を示す病的反射で、感覚路である後索の損傷では出現しません。

【試験対策ポイント】

脊髄の上行路は「どこで交叉するか」で整理します。

伝導路伝える感覚交叉部位
後索-内側毛帯路位置覚・振動覚・識別性触覚延髄(毛帯交叉)
外側脊髄視床路温痛覚脊髄(入力より1〜2髄節上で前交連を交叉)
前脊髄視床路粗大な触覚・圧覚脊髄

交叉部位の違いから、Brown-Séquard症候群(脊髄半側切断)=同側の深部感覚障害+運動麻痺、反対側の温痛覚障害という所見が説明できます。後索障害は脊髄癆(梅毒)・亜急性連合性脊髄変性症(ビタミンB12欠乏)で典型的にみられ、閉眼で動揺が増すRomberg徴候陽性が特徴です。

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