PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第48回 理学療法士国家試験 午後 第61問

生理学第48回午後

第48回 理学療法士国家試験 午後 第61問(生理学)の正答は 4 です。興奮収縮連関は、運動神経終末からのアセチルコリン放出→終板電位発生→筋線維膜の電位依存性Na⁺チャネル開口による活動電位(脱分極)→横行小管(T管)を伝導→筋小胞体からCa²⁺放出→トロポニンCにCa²⁺結合→トロポミオシン移動→アクチン上のミオシン結合部位が露出→収縮、という順…

問題
骨格筋の興奮収縮連関について正しいのはどれか。
  1. 1. 筋小胞体からMg²⁺が放出される。
  2. 2. 横行小管の中をCa²⁺が運搬される。
  3. 3. アクチンフィラメントのATPが加水分解を生じる。
  4. 4. 筋線維膜の電位依存性Na⁺チャネルが開いて脱分極が生じる。
  5. 5. トロポニンが移動してミオシンフィラメントの結合部位が露出する。

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 筋線維膜の電位依存性Na⁺チャネルが開いて脱分極が生じる。

興奮収縮連関は、運動神経終末からのアセチルコリン放出→終板電位発生→筋線維膜の電位依存性Na⁺チャネル開口による活動電位(脱分極)→横行小管(T管)を伝導→筋小胞体からCa²⁺放出→トロポニンCにCa²⁺結合→トロポミオシン移動→アクチン上のミオシン結合部位が露出→収縮、という順に進みます。


【各選択肢の解説】

1. 筋小胞体からMg²⁺が放出される。
❌ 誤り。筋小胞体から放出されるのはCa²⁺です。Mg²⁺はATPと複合体を形成して酵素反応に関与しますが、収縮のトリガーではありません。
2. 横行小管の中をCa²⁺が運搬される。
❌ 誤り。横行小管(T管)は筋線維膜が細胞内に陥入した管で、その中を伝わるのは活動電位(電気的興奮)です。Ca²⁺を貯蔵・放出するのは筋小胞体(終末槽)です。
3. アクチンフィラメントのATPが加水分解を生じる。
❌ 誤り。ATPアーゼ活性をもち、ATPを加水分解するのはミオシン頭部です。アクチンフィラメントにはこの働きはありません。
4. 筋線維膜の電位依存性Na⁺チャネルが開いて脱分極が生じる。
✅ 正しい。終板電位が閾値に達すると筋線維膜の電位依存性Na⁺チャネルが開き、Na⁺流入により活動電位(脱分極)が発生して筋全体へ伝播します。
5. トロポニンが移動してミオシンフィラメントの結合部位が露出する。
❌ 誤り。露出するのはアクチンフィラメント上のミオシン結合部位です。またCa²⁺が結合するのはトロポニンCで、その立体構造変化により移動するのはトロポミオシンです。主語も対象も入れ替わった、ひっかけの典型です。

【試験対策ポイント】

流れを一本の線で暗記します。神経終末Ca²⁺流入→ACh放出→ニコチン受容体→終板電位→筋線維膜のNa⁺チャネル開口・活動電位→T管伝導→ジヒドロピリジン受容体→リアノジン受容体→筋小胞体からCa²⁺放出→トロポニンCに結合→トロポミオシンがずれる→アクチンのミオシン結合部位露出→クロスブリッジ形成(滑走説)。弛緩は筋小胞体のCa²⁺ポンプ(SERCA)によるCa²⁺回収で、これにもATPが必要なため、ATP枯渇では弛緩できず死後硬直が起こります。「Ca²⁺は筋小胞体から」「ATPを分解するのはミオシン頭部」「結合部位が出るのはアクチン側」の3点が誤答肢の定番です。

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ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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