第2章|自律神経・神経生理

対応過去問 6問/難易度 ★★★☆☆
📝 このノートはAI編集部が過去問から作成した学習用まとめです。基礎医学領域は専門監修前のため、診断基準・数値・薬剤などの細部は必ず成書・最新ガイドラインで確認してください。
この章のねらい:自律神経は「交感=活動/副交感=休息」で対比し、器官ごとの作用を1枚の表にすれば確実に得点できます。ここで扱う神経伝達物質と起始核(黒質=ドパミン)は、臨床神経学のパーキンソン病、神経系の自律神経・神経細胞の理解に直結し、気管支の交感(拡張)・副交感(収縮)呼吸系の発声・気道管理とつながります。この章では過去問頻出の①交感・副交感の作用 ②自律神経の伝達物質 ③中枢の伝達物質と起始核を、引っかけ選択肢を軸に整理します。

2-1 交感神経と副交感神経の作用

自律神経は交感=「闘争・逃走」(活動)/副交感=「休息・消化」(rest and digest)で対比するのが基本です。多くの臓器は両者の二重支配を受け、互いに拮抗します。「どちらの作用か」「誤っている作用はどれか」がそのまま問われます。

器官交感神経(活動)副交感神経(休息)
瞳孔散大(散瞳)縮小(縮瞳)
心臓(心拍数)増加減少
血管収縮(血圧上昇)
気管支拡張収縮
消化管運動・消化液抑制促進(唾液・膵液・胃腸運動)
排尿筋(膀胱)弛緩(蓄尿)収縮(排尿)
その他発汗・血糖上昇
瞳孔と気管支の向きを固定する:交感=散瞳・気管支拡張副交感=縮瞳・気管支収縮。喘息発作で気管支が収縮するのは副交感(迷走神経)の経路。「副交感神経刺激で散瞳」「交感神経で縮瞳」はいずれも誤り。消化・排泄・縮瞳は副交感、と束ねて覚える。
作用を入れ替えた誤りに注意:交感神経の作用としては血管収縮・心拍数増加・散瞳・気管支拡張・消化管運動の抑制が正しい。「消化管運動亢進」「唾液分泌亢進」「縮瞳」「心拍数低下」「排尿筋の収縮」を交感の作用として並べたら誤り(すべて副交感)。逆に副交感の作用として「散瞳」「膵液分泌の抑制」を挙げたら誤り。

自律神経の伝達物質

伝達物質は「節前線維は交感・副交感ともアセチルコリン(ACh)」が原則です。

線維伝達物質
交感神経・副交感神経の節前線維アセチルコリン(ACh)
交感神経の節後線維ノルアドレナリン(汗腺は例外でACh
副交感神経の節後線維アセチルコリン(ACh)
「節前は全部ACh、交感の節後だけノルアドレナリン」:この1文で伝達物質の組合せはほぼ解ける。汗腺を支配する交感神経節後線維だけはAChという例外も頻出。交感神経は脊髄の胸腰髄から、副交感神経は脳幹(脳神経Ⅲ・Ⅶ・Ⅸ・Ⅹ)と仙髄から出る。

2-2 中枢の神経伝達物質と起始核

中枢では「どの神経核がどの伝達物質を作るか」をセットで暗記します。組合せ問題で混同を狙われます。

部位(起始核)伝達物質
黒質ドパミン(変性でパーキンソン病)
青斑核ノルアドレナリン(覚醒・注意)
縫線核セロトニン(気分・睡眠覚醒)
マイネルト基底核アセチルコリン
大脳皮質の興奮性=グルタミン酸/抑制性=GABA:中枢神経系の主要な興奮性伝達物質はグルタミン酸、主要な抑制性伝達物質はGABA(+グリシン)。ノルアドレナリン・ドパミン・セロトニンはモノアミンで、覚醒・運動・情動などを修飾する調節系。
起始核と伝達物質を取り違えない:「青斑核=アセチルコリン」「縫線核=ノルアドレナリン」「交感神経節後線維=セロトニン」「副交感神経節後線維=グルタミン酸」はすべて誤り黒質=ドパミン=パーキンソン病の連想を固定しておくと、神経系の他問にも応用できる。