第4章|筋・運動・睡眠・血液免疫ほか

対応過去問 5問/難易度 ★★★★☆
📝 このノートはAI編集部が過去問から作成した学習用まとめです。基礎医学領域は専門監修前のため、診断基準・数値・薬剤などの細部は必ず成書・最新ガイドラインで確認してください。
この章のねらい:この章は横断的な小テーマの寄せ集めですが、いずれも過去問で繰り返し問われる定番です。神経・筋の興奮伝導と運動単位臨床神経学の末梢神経・筋疾患や筋電図、リハビリテーション医学の運動・廃用の理解に、血液・免疫内科学の貧血・アレルギーに直結します。この章では過去問頻出の①興奮伝導と運動単位 ②赤筋・白筋 ③レム睡眠 ④抗体産生を、引っかけ選択肢を軸に整理します。

4-1 神経・筋の興奮伝導と運動単位

神経の興奮伝導は「全か無かの法則」「太い有髄線維ほど速い」「跳躍伝導」が三本柱です。運動単位の構成要素も頻出です。

  • 膜電位が閾値に達すると活動電位が発生する(全か無かの法則)。
  • 末梢神経の髄鞘はシュワン細胞が形成する(中枢はオリゴデンドロサイト)。
  • 太い有髄線維ほど伝導速度は速い(「太いほど遅い」は誤り)。
  • 軸索末端のシナプス小胞からアセチルコリンが放出される(神経筋接合部)。
  • ランヴィエ絞輪を跳んで伝わる跳躍伝導で速く伝導する。
運動単位=「1運動ニューロン+支配する全筋線維」:構成要素は前角細胞(運動ニューロンの細胞体)→軸索→神経終板(神経筋接合部)→筋線維筋膜(筋を包む結合組織)は運動単位に含まれないのが引っかけ。神経支配比が小さいほど精密な運動ができ、筋電図では運動単位電位が記録される。
「太い神経ほど遅い」は誤り:伝導速度は線維径と髄鞘の有無で決まり、太い有髄線維ほど速い。末梢の髄鞘=シュワン細胞、中枢の髄鞘=オリゴデンドロサイトの区別も押さえる。運動単位の構成要素を問う設問では筋膜・腱などの結合組織を混ぜてくる。

4-2 骨格筋(赤筋・白筋)

骨格筋は赤筋(遅筋・持久)と白筋(速筋・瞬発)で対比します。特徴を逆に問う組合せに注意します。

特徴赤筋(遅筋・Ⅰ型)白筋(速筋・Ⅱ型)
収縮速度遅い速い
疲労疲労しにくい疲労しやすい
ミオグロビン多い(赤く見える)少ない
エネルギー代謝酸化的代謝(脂質利用)解糖系(グリコーゲン多い)
分布抗重力筋に多い瞬発的な運動
赤筋=「持久・姿勢保持」/白筋=「瞬発」:赤筋は収縮が遅く疲労しにくく、ミオグロビンが多く、抗重力筋に多い。「筋収縮速度が速い」「疲労しやすい」「グリコーゲン含量が多い」「ミオグロビンが少ない」は白筋の特徴で、赤筋に当てはめると誤り。

4-3 睡眠(レム睡眠)

睡眠はレム睡眠の特徴が定番です。「逆説睡眠」という別名がヒントになります。

レム睡眠の特徴内容
鮮明な夢をみる
眼球運動急速眼球運動(REM)を伴う
骨格筋弛緩する(抗重力筋が脱力)
大脳皮質活発に活動(覚醒に近い=逆説睡眠)
加齢加齢に伴って減少する
「加齢で増加」は誤り:レム睡眠は「夢・急速眼球運動・筋弛緩・皮質は活発」が特徴で、加齢に伴って減少する。加齢では総睡眠時間・深い徐波睡眠・レム睡眠がいずれも減り、中途覚醒が増える。「レム睡眠は加齢で増加する」は誤りの定番。

4-4 血液・免疫(抗体産生)

免疫では「抗体を産生する細胞はどれか」が問われます。血球の役割分担を整理します。

細胞主な働き
B細胞(形質細胞)抗体を産生する(液性免疫)
T細胞細胞性免疫・免疫調節
マクロファージ貪食・抗原提示
好中球細菌を貪食(自然免疫)
好酸球・好塩基球寄生虫・アレルギーに関与(抗体は作らない)
抗体を産生するのは「Bリンパ球(形質細胞)」:抗体(免疫グロブリン)はB細胞が分化した形質細胞が産生する(=液性免疫)。好中球・好酸球・好塩基球・マクロファージは抗体を作らない。抗体にはIgG(胎盤を通過)・IgM(一次応答で先に上昇)・IgA(母乳・唾液に多い)・IgE(Ⅰ型アレルギー)・IgDの5クラスがある。