第45回 理学療法士国家試験 午前 第63問
生理学第45回午前
第45回 理学療法士国家試験 午前 第63問(生理学)の正答は 5 です。健常成人の安静覚醒閉眼時は後頭部優位のα波(8〜13Hz)が基礎律動です。
問題
健常人の安静覚醒時の脳波で正しいのはどれか。
- 1. 振幅はα波よりもβ波の方が大きい。
- 2. α波は精神活動によって増加する。
- 3. 成人型になるのは6歳ころである。
- 4. 開眼によってβ波は抑制される。
- 5. 成人ではδ波は出現しない。 ✓
正答:5番
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解説
■ 正答:5番 — 成人ではδ波は出現しない。
健常成人の安静覚醒閉眼時は後頭部優位のα波(8〜13Hz)が基礎律動です。δ波(0.5〜3Hz)は睡眠時や乳幼児では正常でも出現しますが、成人の覚醒時に出現すれば異常(意識障害・脳の器質的病変など)を示します。
【各選択肢の解説】
1. 振幅はα波よりもβ波の方が大きい。
❌ 誤り。脳波は周波数が高いほど振幅が小さくなり、α波(約50μV前後)はβ波(20μV以下)より振幅が大きいです。
❌ 誤り。脳波は周波数が高いほど振幅が小さくなり、α波(約50μV前後)はβ波(20μV以下)より振幅が大きいです。
2. α波は精神活動によって増加する。
❌ 誤り。暗算や緊張などの精神活動、開眼によってα波は抑制され、速波であるβ波が優勢になります(α blocking=α波阻止)。
❌ 誤り。暗算や緊張などの精神活動、開眼によってα波は抑制され、速波であるβ波が優勢になります(α blocking=α波阻止)。
3. 成人型になるのは6歳ころである。
❌ 誤り。小児では徐波(θ波)が多く、後頭部にα波が安定して出現する成人型の脳波になるのは思春期ころ(15歳前後)です。
❌ 誤り。小児では徐波(θ波)が多く、後頭部にα波が安定して出現する成人型の脳波になるのは思春期ころ(15歳前後)です。
4. 開眼によってβ波は抑制される。
❌ 誤り。開眼で抑制されるのはα波です。開眼時はむしろβ波(速波)が優勢になります。
❌ 誤り。開眼で抑制されるのはα波です。開眼時はむしろβ波(速波)が優勢になります。
5. 成人ではδ波は出現しない。
✅ 正しい。健常成人の安静覚醒時にはδ波は出現せず、出現すれば病的意義があります。
✅ 正しい。健常成人の安静覚醒時にはδ波は出現せず、出現すれば病的意義があります。
【試験対策ポイント】
脳波の周波数帯はδ(0.5〜3Hz)<θ(4〜7Hz)<α(8〜13Hz)<β(14Hz以上)の順で、周波数が高いほど振幅は小さくなります。基本原則は「安静・閉眼でα波、開眼・精神活動でα波が消えてβ波(低振幅速波)になる」。徐波(δ・θ)は睡眠・小児では正常、成人覚醒時は異常と判断します。臨床では、てんかんの棘波・鋭波、肝性脳症の三相波などの異常波も押さえておきましょう。
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