第45回 理学療法士国家試験 午前 第65問
生理学第45回午前
第45回 理学療法士国家試験 午前 第65問(生理学)の正答は 3 です。ノルアドレナリンは心筋のβ1受容体に結合して細胞内cAMPを増やし、心拍数(変時作用)と心収縮力(変力作用)をともに高めます。
問題
心臓で正しいのはどれか。
- 1. 心筋の収縮は主に水素イオンの細胞内流入によって生ずる。
- 2. 通常、心筋は伸張されると収縮力が低下する。
- 3. ノルアドレナリンは心筋収縮力を増加する。 ✓
- 4. 左心室と左心房とは同時に収縮が始まる。
- 5. 収縮期に冠血管の血流は増加する。
正答:3番
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解説
■ 正答:3番 — ノルアドレナリンは心筋収縮力を増加する。
ノルアドレナリンは心筋のβ1受容体に結合して細胞内cAMPを増やし、心拍数(変時作用)と心収縮力(変力作用)をともに高めます。交感神経優位の状態そのものです。
【各選択肢の解説】
1. 心筋の収縮は主に水素イオンの細胞内流入によって生ずる。
❌ 誤り。心筋の収縮は活動電位のプラトー相で流入するカルシウムイオン(Ca2+)が引き金となります(カルシウム誘発性カルシウム遊離)。
❌ 誤り。心筋の収縮は活動電位のプラトー相で流入するカルシウムイオン(Ca2+)が引き金となります(カルシウム誘発性カルシウム遊離)。
2. 通常、心筋は伸張されると収縮力が低下する。
❌ 誤り。Frank-Starlingの法則により、静脈還流量が増えて心筋が伸展されるほど(至適長までは)収縮力は増大します。
❌ 誤り。Frank-Starlingの法則により、静脈還流量が増えて心筋が伸展されるほど(至適長までは)収縮力は増大します。
3. ノルアドレナリンは心筋収縮力を増加する。
✅ 正しい。β1受容体を介して陽性変力・変時作用を示し、心拍出量を増やします。
✅ 正しい。β1受容体を介して陽性変力・変時作用を示し、心拍出量を増やします。
4. 左心室と左心房とは同時に収縮が始まる。
❌ 誤り。刺激伝導系は洞結節→心房→房室結節(約0.1秒の伝導遅延)→His束→Purkinje線維の順で、心房収縮が先、心室収縮が後です。この遅延があるから心室充満が完了します。
❌ 誤り。刺激伝導系は洞結節→心房→房室結節(約0.1秒の伝導遅延)→His束→Purkinje線維の順で、心房収縮が先、心室収縮が後です。この遅延があるから心室充満が完了します。
5. 収縮期に冠血管の血流は増加する。
❌ 誤り。とくに左冠動脈は収縮期に心筋内圧で圧迫されて血流が減少し、拡張期に血流が増加します。頻脈で拡張期が短縮すると心筋虚血が起こりやすくなるのはこのためです。
❌ 誤り。とくに左冠動脈は収縮期に心筋内圧で圧迫されて血流が減少し、拡張期に血流が増加します。頻脈で拡張期が短縮すると心筋虚血が起こりやすくなるのはこのためです。
【試験対策ポイント】
心臓生理の頻出4点をまとめて覚えます。①収縮の引き金はCa2+、②Frank-Starlingの法則=伸ばされるほど強く収縮、③交感神経(β1)は心拍数・収縮力を増やし、迷走神経(M2)は心拍数を下げる、④冠血流は拡張期に流れる。心臓リハでは、心拍数が上がりすぎると拡張期短縮により冠血流が減るため、Karvonen法(目標心拍数=安静時心拍数+k×(最大心拍数−安静時心拍数))やBorg指数11〜13を目安に運動強度を設定します。
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