PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第45回 理学療法士国家試験 午前 第66問

生理学第45回午前

第45回 理学療法士国家試験 午前 第66問(生理学)の正答は 2・3 です。嚥下は先行期・準備期・口腔期・咽頭期・食道期に分けられます。

問題
嚥下で正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. 1. 嚥下反射の中枢は橋にある。
  2. 2. 口腔期に軟口蓋は上方移動する。
  3. 3. 咽頭期に喉頭が反射的に挙上する。
  4. 4. 嚥下反射時に呼吸は継続して行われる。
  5. 5. 食塊が食道に入るときに輪状咽頭筋は緊張する。

正答:2・3番

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解説
■ 正答:2・3番 — 口腔期に軟口蓋は上方移動する/咽頭期に喉頭が反射的に挙上する

嚥下は先行期・準備期・口腔期・咽頭期・食道期に分けられます。食塊を咽頭へ送り込む段階で軟口蓋が挙上して鼻咽腔を閉鎖し、咽頭期には喉頭が前上方へ挙上して喉頭蓋が反転し、気道が閉鎖されます。


【各選択肢の解説】

1. 嚥下反射の中枢は橋にある。
❌ 誤り。嚥下反射の中枢は延髄(孤束核・疑核を中心とした嚥下中枢)にあります。延髄外側の障害(Wallenberg症候群)で重度の嚥下障害が生じるのはこのためです。
2. 口腔期に軟口蓋は上方移動する。
✅ 正しい。舌が口蓋に押しつけられて食塊を咽頭へ送るとともに、軟口蓋が挙上して鼻咽腔を閉鎖し、鼻腔への逆流を防ぎます。
3. 咽頭期に喉頭が反射的に挙上する。
✅ 正しい。舌骨上筋群により喉頭が前上方へ引き上げられ、喉頭蓋が反転して喉頭口をふさぎ、同時に声帯も閉鎖して誤嚥を防ぎます。
4. 嚥下反射時に呼吸は継続して行われる。
❌ 誤り。咽頭期には嚥下性無呼吸(0.5〜1秒程度)が生じ、呼吸は一時的に停止します。呼吸と嚥下は同時にできません。
5. 食塊が食道に入るときに輪状咽頭筋は緊張する。
❌ 誤り。輪状咽頭筋(上部食道括約筋)は安静時に収縮して食道入口部を閉じていますが、食塊が通過するときには弛緩して入口部を開きます。

【試験対策ポイント】

嚥下障害の評価・訓練は臨床でも頻出です。押さえる要点は、①中枢は延髄②咽頭期は不随意(反射性)で約0.5秒③喉頭挙上・喉頭蓋反転・声帯閉鎖・呼吸停止の4つで気道を守る④上部食道括約筋(輪状咽頭筋)は嚥下時に弛緩する。喉頭挙上が不十分な例では、頸部前屈位(顎引き)や複数回嚥下、Mendelsohn手技、シャキア(頭部挙上)訓練が用いられます。

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