第45回 理学療法士国家試験 午前 第100問
臨床心理学第45回午前
第45回 理学療法士国家試験 午前 第100問(臨床心理学)の正答は 3 です。抗うつ薬は効果発現までに2週間程度かかる一方、副作用(消化器症状・眠気・口渇など)は服用早期から出やすいため、あらかじめ副作用を説明しておくことが自己中断を防ぎ、服薬アドヒアランスを高めます。
問題
うつ病の治療で正しいのはどれか。
- 1. 重要な事項についての自己決定を促す。
- 2. 抗うつ薬は三環系薬物が最も広く用いられている。
- 3. 抗うつ薬の副作用を説明する。 ✓
- 4. 症状の改善後には抗うつ薬を速やかに中止する。
- 5. 電気けいれん療法は効果がない。
正答:3番
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解説
■ 正答:3番 — 「抗うつ薬の副作用を説明する。」
抗うつ薬は効果発現までに2週間程度かかる一方、副作用(消化器症状・眠気・口渇など)は服用早期から出やすいため、あらかじめ副作用を説明しておくことが自己中断を防ぎ、服薬アドヒアランスを高めます。
【各選択肢の解説】
1. 重要な事項についての自己決定を促す。
❌ 誤り。うつ病の急性期は思考制止と悲観的認知のため正常な判断が困難で、退職・離婚・財産処分などの重大な決定は回復まで延期させるのが原則です。
❌ 誤り。うつ病の急性期は思考制止と悲観的認知のため正常な判断が困難で、退職・離婚・財産処分などの重大な決定は回復まで延期させるのが原則です。
2. 抗うつ薬は三環系薬物が最も広く用いられている。
❌ 誤り。現在の第一選択はSSRI・SNRIです。三環系抗うつ薬は効果は高いものの抗コリン性副作用(口渇・便秘・尿閉・眠気)や心毒性が強く、第一選択にはなりません。
❌ 誤り。現在の第一選択はSSRI・SNRIです。三環系抗うつ薬は効果は高いものの抗コリン性副作用(口渇・便秘・尿閉・眠気)や心毒性が強く、第一選択にはなりません。
3. 抗うつ薬の副作用を説明する。
✅ 正しい。副作用と効果発現までの時間差を説明することが、治療継続の鍵になります。
✅ 正しい。副作用と効果発現までの時間差を説明することが、治療継続の鍵になります。
4. 症状の改善後には抗うつ薬を速やかに中止する。
❌ 誤り。再発予防のため、寛解後も4〜6か月以上(再発例ではさらに長期)継続します。急な中止は中断症候群や再燃を招きます。
❌ 誤り。再発予防のため、寛解後も4〜6か月以上(再発例ではさらに長期)継続します。急な中止は中断症候群や再燃を招きます。
5. 電気けいれん療法は効果がない。
❌ 誤り。修正型電気けいれん療法(m-ECT)は、重症例・希死念慮が強い例・昏迷・薬物抵抗性の症例で速効性があり有効です。
❌ 誤り。修正型電気けいれん療法(m-ECT)は、重症例・希死念慮が強い例・昏迷・薬物抵抗性の症例で速効性があり有効です。
【試験対策ポイント】
うつ病への対応の原則は、①十分な休養を保証する、②励まさない(「頑張れ」は禁句)、③重大な決定を先送りにさせる、④自殺の危険を必ず評価する(回復期に活動性が戻る時期がとくに危険)、⑤病気であり必ず良くなることを保証する、の5点です。作業療法・理学療法では急性期は休息優先とし、回復期に入ってから易しく短時間で完結し達成感が得られる作業を段階的に導入します。複雑な選択や競争的活動、完成に長時間かかる作業は負担となるため避けます。抗うつ薬の副作用としてSSRIでは投与初期の悪心・下痢、まれにセロトニン症候群(発熱・振戦・ミオクローヌス)、若年者のアクチベーション症候群(賦活症候群)も押さえておきましょう。
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