第45回 理学療法士国家試験 午後 第63問
生理学第45回午後
第45回 理学療法士国家試験 午後 第63問(生理学)の正答は 1 です。蝸牛管の基底膜上にあるCorti器官(ラセン器)には内有毛細胞と外有毛細胞が並び、基底膜の振動を電気信号へ変換します。
問題
正しいのはどれか。
- 1. コルチ器官には有毛細胞がある。 ✓
- 2. 耳小骨は鼓膜の音振動を減弱させる。
- 3. 耳小骨に付着する筋が収縮すると音の伝達は増幅される。
- 4. 音に対する蝸牛の基底膜の反応は周波数によらず一定である。
- 5. 有毛細胞の不動毛はどの方向に動いても有毛細胞を脱分極させる。
正答:1番
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解説
■ 正答:1番 — コルチ器官には有毛細胞がある。
蝸牛管の基底膜上にあるCorti器官(ラセン器)には内有毛細胞と外有毛細胞が並び、基底膜の振動を電気信号へ変換します。ここが聴覚の受容器であり、感音難聴の主な障害部位です。
【各選択肢の解説】
1. コルチ器官には有毛細胞がある。
✅ 正しい。1列の内有毛細胞(求心性入力の大半を担う)と3列の外有毛細胞(音の増幅・鋭敏化を担う)があります。
✅ 正しい。1列の内有毛細胞(求心性入力の大半を担う)と3列の外有毛細胞(音の増幅・鋭敏化を担う)があります。
2. 耳小骨は鼓膜の音振動を減弱させる。
❌ 誤り。ツチ骨・キヌタ骨・アブミ骨はてこ作用と鼓膜/アブミ骨底の面積比により振動を増幅し、空気から内耳リンパ液へ効率よく伝えます(インピーダンス整合)。
❌ 誤り。ツチ骨・キヌタ骨・アブミ骨はてこ作用と鼓膜/アブミ骨底の面積比により振動を増幅し、空気から内耳リンパ液へ効率よく伝えます(インピーダンス整合)。
3. 耳小骨に付着する筋が収縮すると音の伝達は増幅される。
❌ 誤り。鼓膜張筋(三叉神経支配)とアブミ骨筋(顔面神経支配)が収縮すると耳小骨連鎖の動きが制限され、伝達は減弱します。大きな音から内耳を守る耳小骨筋反射です。
❌ 誤り。鼓膜張筋(三叉神経支配)とアブミ骨筋(顔面神経支配)が収縮すると耳小骨連鎖の動きが制限され、伝達は減弱します。大きな音から内耳を守る耳小骨筋反射です。
4. 音に対する蝸牛の基底膜の反応は周波数によらず一定である。
❌ 誤り。基底膜は蝸牛底で狭く硬く、頂部で広く柔らかいため、高音は蝸牛底、低音は蝸牛頂で最大振幅となります(進行波説・周波数局在=トノトピー)。
❌ 誤り。基底膜は蝸牛底で狭く硬く、頂部で広く柔らかいため、高音は蝸牛底、低音は蝸牛頂で最大振幅となります(進行波説・周波数局在=トノトピー)。
5. 有毛細胞の不動毛はどの方向に動いても有毛細胞を脱分極させる。
❌ 誤り。不動毛が長い方(動毛側)へ傾くとイオンチャネルが開いて脱分極し、反対方向へ傾くと過分極します。方向によって応答が変わることが方向選択性の基礎です。
❌ 誤り。不動毛が長い方(動毛側)へ傾くとイオンチャネルが開いて脱分極し、反対方向へ傾くと過分極します。方向によって応答が変わることが方向選択性の基礎です。
【試験対策ポイント】
音の伝導路:耳介→外耳道→鼓膜→耳小骨→前庭窓→外リンパの振動→基底膜→Corti器官の有毛細胞→蝸牛神経→蝸牛神経核→(上オリーブ核・外側毛帯・下丘)→内側膝状体→側頭葉の一次聴覚野。
難聴の分類は臨床でも必須です。伝音難聴=外耳・中耳の障害(鼓膜穿孔・耳小骨離断・滲出性中耳炎)で気導低下・骨導正常。感音難聴=内耳(Corti器官)から聴神経の障害(老人性難聴・突発性難聴・騒音性難聴)で気導も骨導も低下。老人性難聴は蝸牛底の障害から始まるため高音域から低下します。
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