PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午前 第62問

生理学第46回午前

第46回 理学療法士国家試験 午前 第62問(生理学)の正答は 2 です。運動単位とは1個のα運動ニューロンとそれが支配する全筋線維のことです。

問題
正しいのはどれか。
  1. 1. 腓腹筋の神経支配比は外眼筋よりも小さい。
  2. 2. 1つの運動単位に属する筋線維は同期して興奮する。
  3. 3. γ運動ニューロンは運動単位の構成要素の1つである。
  4. 4. 遅筋の支配神経線維の径は速筋の支配神経線維よりも太い。
  5. 5. 大径の脊髄前角細胞は小径の細胞よりも弱い筋収縮力で興奮する。

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 1つの運動単位に属する筋線維は同期して興奮する。

運動単位とは1個のα運動ニューロンとそれが支配する全筋線維のことです。1本の軸索が枝分かれして支配するため、そのα運動ニューロンが発火すれば支配下の筋線維はすべて同時に(全か無かの法則に従って)収縮します。


【各選択肢の解説】

1. 腓腹筋の神経支配比は外眼筋よりも小さい。
❌ 誤り。神経支配比(1個の運動ニューロンが支配する筋線維数)は、大きな力を出す筋ほど大きく(腓腹筋で1000〜2000)、細かい調節をする筋ほど小さい(外眼筋で5〜10)なります。大小が逆です。
2. 1つの運動単位に属する筋線維は同期して興奮する。
✅ 正しい。同一運動単位の筋線維は1本の軸索の枝で支配されるため、必ず同期して興奮・収縮します。
3. γ運動ニューロンは運動単位の構成要素の1つである。
❌ 誤り。運動単位を構成するのはα運動ニューロンと錘外筋線維です。γ運動ニューロンは筋紡錘内の錘内筋線維を支配し、筋紡錘の感度を調節するもので、運動単位には含めません。
4. 遅筋の支配神経線維の径は速筋の支配神経線維よりも太い。
❌ 誤り。速筋(TypeII)を支配する運動ニューロンのほうが細胞体も軸索も太く、伝導速度も速いです。遅筋(TypeI)を支配するのは小型のニューロンです。
5. 大径の脊髄前角細胞は小径の細胞よりも弱い筋収縮力で興奮する。
❌ 誤り。サイズの原理により、小径のニューロン(遅筋支配)から先に動員され、強い力が必要になるほど大径のニューロン(速筋支配)が加わります。記述が逆です。

【試験対策ポイント】

運動単位まわりは「サイズの原理」で一本の筋道にまとめられます。小さい運動ニューロン=低い閾値=先に動員=遅筋(TypeI)=疲労しにくい大きい運動ニューロン=高い閾値=後から動員=速筋(TypeII)=大きな力・疲労しやすい

筋力を増す仕組みは①動員(recruitment)=参加する運動単位数を増やす、②発火頻度(rate coding)=発火間隔を短くして加重させる、の2つ。低負荷高頻度の運動では遅筋しか動員されず速筋が鍛えられない理由もここにあります。

神経支配比の数値は、外眼筋・手内在筋・喉頭筋=小さい(巧緻)/下腿三頭筋・大殿筋=大きい(パワー)という対比で覚えておきましょう。

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