PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午前 第61問

神経内科学第46回午前

第46回 理学療法士国家試験 午前 第61問(神経内科学)の正答は 3 です。「みられない症状」を選ぶ問題です。

問題
頭蓋内圧亢進でみられない症状はどれか。
  1. 1. 頭痛
  2. 2. 嘔気
  3. 3. 頻脈
  4. 4. 血圧上昇
  5. 5. うっ血乳頭

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — 頻脈

「みられない症状」を選ぶ問題です。頭蓋内圧亢進では、脳灌流を保とうとして血圧が上昇し、その反射として心拍数は減少(徐脈)します。この「血圧上昇+徐脈+呼吸異常」の組合せをCushing現象(クッシング3徴)と呼び、頻脈はみられません。


【各選択肢の解説】

1. 頭痛
✅ 正しい(みられる)。頭蓋内圧亢進の3徴(頭痛・嘔吐・うっ血乳頭)の1つで、起床時に強い「morning headache」が典型です。
2. 嘔気
✅ 正しい(みられる)。延髄の嘔吐中枢が刺激され、嘔気・嘔吐が生じます。悪心を伴わず突然噴出する「噴射性嘔吐」が特徴的です。
3. 頻脈
❌ 誤り(みられない)。頭蓋内圧亢進で生じるのは徐脈です。血圧上昇に対する圧受容器反射が働くためで、これが本問の正答になります。
4. 血圧上昇
✅ 正しい(みられる)。脳灌流圧(=平均血圧−頭蓋内圧)を維持するための代償反応で、Cushing現象の中心です。
5. うっ血乳頭
✅ 正しい(みられる)。視神経鞘内の圧上昇で静脈還流が妨げられ、眼底検査で視神経乳頭の腫脹として観察されます。頭蓋内圧亢進の客観的所見です。

【試験対策ポイント】

Cushing現象=血圧上昇+徐脈+呼吸の乱れ(Cheyne‐Stokes呼吸など)。「圧が上がるのだから脈も上がる」と直感で答えると誤答する典型問題なので、ここは反射で「頭蓋内圧亢進=徐脈」と出せるようにしておきます。

古典的3徴は頭痛・嘔吐・うっ血乳頭。さらに進行すると意識障害、瞳孔不同(動眼神経麻痺による同側散大=鉤ヘルニアのサイン)、除脳硬直へと至ります。

PTの臨床では、頭蓋内圧を上げる因子(頭部低位・頸部の過屈曲や過回旋・怒責・吸引・過度の疼痛刺激)を避け、頭部30度挙上・頸部中間位でのポジショニングを行うことが重要です。急性期に嘔吐や意識レベル低下がみられたら訓練を中止し、ただちに報告します。

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