第46回 理学療法士国家試験 午前 第63問
生理学第46回午前
第46回 理学療法士国家試験 午前 第63問(生理学)の正答は 3 です。運動時は心拍出量が増え心筋の酸素需要が高まるため、冠血流量は安静時の4〜5倍まで増加します。
問題
運動時の生体反応で正しいのはどれか。
- 1. 腎血流は増加する。
- 2. 脳血流は増加する。
- 3. 冠血流は増加する。 ✓
- 4. 拡張期血圧は低下する。
- 5. 酸素含有量の動静脈較差は減少する。
正答:3番
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解説
■ 正答:3番 — 冠血流は増加する。
運動時は心拍出量が増え心筋の酸素需要が高まるため、冠血流量は安静時の4〜5倍まで増加します。一方、血流は活動筋へ再配分され、内臓や腎臓への血流は減少します。
【各選択肢の解説】
1. 腎血流は増加する。
❌ 誤り。運動時は交感神経活動により腎・内臓の血管が収縮し、腎血流は減少します。その分の血液が骨格筋へ振り分けられます。
❌ 誤り。運動時は交感神経活動により腎・内臓の血管が収縮し、腎血流は減少します。その分の血液が骨格筋へ振り分けられます。
2. 脳血流は増加する。
❌ 誤り。脳血流は自動調節能によりほぼ一定に保たれます。血圧が変動しても脳灌流量が大きく変わらないのが特徴です。
❌ 誤り。脳血流は自動調節能によりほぼ一定に保たれます。血圧が変動しても脳灌流量が大きく変わらないのが特徴です。
3. 冠血流は増加する。
✅ 正しい。心筋は安静時からすでに酸素をほぼ最大限に抽出しているため、需要増に対しては血流量を増やすことでしか対応できません。冠血流は運動時に大きく増加します。
✅ 正しい。心筋は安静時からすでに酸素をほぼ最大限に抽出しているため、需要増に対しては血流量を増やすことでしか対応できません。冠血流は運動時に大きく増加します。
4. 拡張期血圧は低下する。
❌ 誤り。動的運動では収縮期血圧が運動強度に比例して上昇する一方、拡張期血圧はほとんど変化しません。活動筋の血管拡張と心拍出量増加が相殺するためで、「低下する」と言い切るのは誤りです。なお運動中に拡張期血圧が明らかに上昇・低下する場合は異常反応として中止を検討します。
❌ 誤り。動的運動では収縮期血圧が運動強度に比例して上昇する一方、拡張期血圧はほとんど変化しません。活動筋の血管拡張と心拍出量増加が相殺するためで、「低下する」と言い切るのは誤りです。なお運動中に拡張期血圧が明らかに上昇・低下する場合は異常反応として中止を検討します。
5. 酸素含有量の動静脈較差は減少する。
❌ 誤り。活動筋での酸素摂取が増えるため静脈血の酸素含有量が下がり、動静脈酸素較差は増大します。最大酸素摂取量の式(VO2=心拍出量×動静脈酸素較差)の分母側にあたる重要事項です。
❌ 誤り。活動筋での酸素摂取が増えるため静脈血の酸素含有量が下がり、動静脈酸素較差は増大します。最大酸素摂取量の式(VO2=心拍出量×動静脈酸素較差)の分母側にあたる重要事項です。
【試験対策ポイント】
運動時の循環反応は「血流の再配分」という一語でまとめられます。安静時に約20%だった骨格筋への血流配分は、最大運動時には80〜85%まで増加し、その分、腎・消化管などの内臓血流が減ります。冠血流と皮膚血流(放熱のため)は増加、脳血流は不変です。
代表的な運動時の変化:心拍数↑、一回拍出量↑、心拍出量↑、収縮期血圧↑、拡張期血圧→(不変)、総末梢血管抵抗↓、動静脈酸素較差↑。
VO2max=最大心拍出量×最大動静脈酸素較差の式を軸に、持久力トレーニングでは一回拍出量の増大と末梢(ミトコンドリア・毛細血管)の改善の両方が起こると理解しておくと応用が利きます。
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