PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午前 第65問

生理学第46回午前

第46回 理学療法士国家試験 午前 第65問(生理学)の正答は 3 です。QRS波は心室筋の脱分極(興奮)を表し、その幅(QRS間隔、正常0.06〜0.10秒)は興奮が心室全体に広がるのに要する時間を示します。

問題
心電図について正しいのはどれか。
  1. 1. P波は洞結節の興奮に対応する。
  2. 2. PQ間隔は心房内の興奮伝導時間である。
  3. 3. QRS間隔は心室全体への興奮伝導時間である。
  4. 4. ST部分は心室の再分極する過程を示す。
  5. 5. T波はPurkinje(プルキンエ)線維の再分極に対応する。

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — QRS間隔は心室全体への興奮伝導時間である。

QRS波は心室筋の脱分極(興奮)を表し、その幅(QRS間隔、正常0.06〜0.10秒)は興奮が心室全体に広がるのに要する時間を示します。脚ブロックなど心室内伝導障害があると幅が延長します。


【各選択肢の解説】

1. P波は洞結節の興奮に対応する。
❌ 誤り。P波は心房筋の脱分極を表します。洞結節自体の興奮は電位が小さすぎて体表心電図には現れません。
2. PQ間隔は心房内の興奮伝導時間である。
❌ 誤り。PQ(PR)間隔は心房興奮の開始から心室興奮の開始までで、房室伝導時間(房室結節での伝導遅延を含む)を表します。正常0.12〜0.20秒で、延長は房室ブロックを示します。
3. QRS間隔は心室全体への興奮伝導時間である。
✅ 正しい。心室内の興奮伝播に要する時間を反映し、0.12秒以上に延長すれば脚ブロックや心室性期外収縮を疑います。
4. ST部分は心室の再分極する過程を示す。
❌ 誤り。ST部分は心室全体が脱分極しきって電位差がない時期で、基線と同じ高さになります。再分極過程を示すのはT波です。STの上昇・低下は心筋虚血や梗塞のサインです。
5. T波はPurkinje(プルキンエ)線維の再分極に対応する。
❌ 誤り。T波は心室筋の再分極を表します。Purkinje線維の活動そのものは体表心電図には記録されません。

【試験対策ポイント】

心電図の各波形と現象を一対一で結びつけておきます。

波形意味正常値
P波心房筋の脱分極幅0.10秒以内
PQ(PR)間隔房室伝導時間0.12〜0.20秒
QRS波心室筋の脱分極0.06〜0.10秒
ST部分心室全体が脱分極した時期(基線)基線と同高
T波心室筋の再分極

心房の再分極波はQRSに埋もれて見えないこと、心拍数は「300÷RR間隔のマス数(5mm単位)」で概算できることも押さえます。

PTの運動負荷では、ST低下1mm以上・危険な不整脈(連発する心室性期外収縮、Ron T)・心房細動の出現は運動中止基準に該当します。心電図モニター下の運動療法では波形の意味とあわせて中止基準を即答できるようにしておきましょう。

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