第46回 理学療法士国家試験 午前 第66問
生理学第46回午前
第46回 理学療法士国家試験 午前 第66問(生理学)の正答は 5 です。嚥下は口腔期(随意)・咽頭期(反射)・食道期(不随意)に分けられます。
問題
嚥下で正しいのはどれか。
- 1. 口腔内の食塊は反射運動で咽頭へ送られる。
- 2. 軟口蓋が挙上すると咽頭と鼻腔の通路が開く。
- 3. 喉頭蓋が引き上げられて気道が閉鎖される。
- 4. 食塊が食道に入る時期に呼吸が促進される。
- 5. 食道期の食塊移動は蠕動運動による。 ✓
正答:5番
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解説
■ 正答:5番 — 食道期の食塊移動は蠕動運動による。
嚥下は口腔期(随意)・咽頭期(反射)・食道期(不随意)に分けられます。食道期では食道壁の平滑筋・横紋筋による蠕動運動(一次蠕動波)が食塊を胃へ送り、下部食道括約筋が弛緩して噴門を通過させます。
【各選択肢の解説】
1. 口腔内の食塊は反射運動で咽頭へ送られる。
❌ 誤り。口腔期(口腔送り込み期)は舌による随意運動です。反射(不随意)になるのは食塊が咽頭に達してからの咽頭期です。
❌ 誤り。口腔期(口腔送り込み期)は舌による随意運動です。反射(不随意)になるのは食塊が咽頭に達してからの咽頭期です。
2. 軟口蓋が挙上すると咽頭と鼻腔の通路が開く。
❌ 誤り。軟口蓋が挙上して咽頭後壁に接することで鼻咽腔が閉鎖され、食塊の鼻腔への逆流を防ぎます。閉じるのであって開くのではありません。
❌ 誤り。軟口蓋が挙上して咽頭後壁に接することで鼻咽腔が閉鎖され、食塊の鼻腔への逆流を防ぎます。閉じるのであって開くのではありません。
3. 喉頭蓋が引き上げられて気道が閉鎖される。
❌ 誤り。咽頭期では舌骨・喉頭が前上方に挙上し、それに伴って喉頭蓋は後方に倒れ込んで(下降して)喉頭口をふさぎます。「喉頭蓋が引き上げられる」という記述が誤りです。
❌ 誤り。咽頭期では舌骨・喉頭が前上方に挙上し、それに伴って喉頭蓋は後方に倒れ込んで(下降して)喉頭口をふさぎます。「喉頭蓋が引き上げられる」という記述が誤りです。
4. 食塊が食道に入る時期に呼吸が促進される。
❌ 誤り。嚥下の瞬間は呼吸が反射的に停止します(嚥下性無呼吸)。通常は呼気の途中で嚥下が起こり、嚥下後も呼気から再開することで誤嚥を防いでいます。
❌ 誤り。嚥下の瞬間は呼吸が反射的に停止します(嚥下性無呼吸)。通常は呼気の途中で嚥下が起こり、嚥下後も呼気から再開することで誤嚥を防いでいます。
5. 食道期の食塊移動は蠕動運動による。
✅ 正しい。重力だけでなく蠕動運動によって送られるため、臥位でも逆立ちでも嚥下は可能です。
✅ 正しい。重力だけでなく蠕動運動によって送られるため、臥位でも逆立ちでも嚥下は可能です。
【試験対策ポイント】
咽頭期に起こる「気道防御の4段階」は必ず順序で覚えます。①鼻咽腔閉鎖(軟口蓋挙上)→②舌骨・喉頭の前上方挙上→③喉頭蓋の反転による喉頭口閉鎖・声門閉鎖→④輪状咽頭筋(上部食道括約筋)の弛緩で食道入口部が開く。
嚥下の5期モデル(先行期・準備期・口腔期・咽頭期・食道期)では、随意なのは先行期〜口腔期まで、咽頭期以降は反射性という区分が最重要です。咽頭期の嚥下反射の中枢は延髄にあり、関与する脳神経はV・VII・IX・X・XIIです。
臨床では、嚥下時の頸部前屈(chin down)が喉頭蓋谷を広げ気道防御を助けること、頸部後屈が誤嚥を招くことを、この解剖生理から説明できるようにしておきましょう。
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