PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午前 第100問

臨床心理学第46回午前

第46回 理学療法士国家試験 午前 第100問(臨床心理学)の正答は 4 です。この問題はみられないものを選ぶ設問です。

問題
摂食障害でみられないのはどれか。
  1. 1. 徐脈
  2. 2. 無月経
  3. 3. 低体温
  4. 4. 高血圧
  5. 5. 電解質異常

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 高血圧

この問題はみられないものを選ぶ設問です。神経性やせ症(拒食症)では、飢餓による基礎代謝の低下と循環血液量の減少により低血圧となります。高血圧を来すことはありません。他の4つはいずれも摂食障害で典型的にみられる身体所見です。


【各選択肢の解説】

1. 徐脈
✅ 正しい。摂食障害でみられる所見です。エネルギー消費を抑えるための代謝低下により、心拍数が60/分未満、時に40/分台まで低下します。
2. 無月経
✅ 正しい。摂食障害でみられる所見です。低体重・低栄養により視床下部性の性腺機能低下が起こり無月経となります。神経性やせ症の重要な身体徴候です。
3. 低体温
✅ 正しい。摂食障害でみられる所見です。基礎代謝の低下と皮下脂肪の減少により体温が低下し、寒がりや産毛の増加を伴います。
4. 高血圧
❌ 誤り。循環血液量の減少と代謝低下により低血圧・起立性低血圧を呈します。立ちくらみや失神のリスクがあり、高血圧はみられません。
5. 電解質異常
✅ 正しい。摂食障害でみられる所見です。自己誘発嘔吐や下剤・利尿薬の乱用により低カリウム血症・代謝性アルカローシスを来し、致死的不整脈の原因となります。

【試験対策ポイント】

神経性やせ症の身体所見は「飢餓による代謝低下」で一括して説明できます。

  • 徐脈、低血圧、低体温、末梢冷感、産毛の増加、皮膚の乾燥
  • 無月経、骨粗鬆症(エストロゲン低下による)
  • 低カリウム血症(嘔吐・下剤乱用)、低血糖、汎血球減少、肝機能異常
  • 唾液腺(耳下腺)腫脹、手背のタコ(吐きダコ=Russell徴候)、歯のエナメル質侵食
リフィーディング症候群は必ず押さえてください。長期の低栄養状態から急激に栄養を再開すると、細胞内へのリンの移動により低リン血症が起こり、心不全・不整脈・呼吸不全・意識障害を来して致死的となります。栄養の再開は少量から慎重に行います。

理学療法・作業療法の場面では、著明な低体重時(BMI 15未満、著明な徐脈・電解質異常)は運動負荷が禁忌である点、痩身願望による過活動(隠れて運動する)への注意、骨粗鬆症による疲労骨折リスクが要点です。

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