PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午後 第100問

臨床心理学第46回午後

第46回 理学療法士国家試験 午後 第100問(臨床心理学)の正答は 1 です。統合失調症の急性期は幻覚・妄想・興奮といった陽性症状が前面に出る時期で、まず抗精神病薬による薬物療法で症状を鎮静させることが最優先です。

問題
統合失調症の急性期治療で最も重要なのはどれか。
  1. 1. 薬物療法
  2. 2. 精神療法
  3. 3. 環境調整
  4. 4. 生活指導
  5. 5. 心理教育

正答:1番

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解説
■ 正答:1番 — 薬物療法

統合失調症の急性期は幻覚・妄想・興奮といった陽性症状が前面に出る時期で、まず抗精神病薬による薬物療法で症状を鎮静させることが最優先です。あわせて刺激の少ない環境で十分な休息をとらせます。心理社会的な介入は、症状が落ち着いた回復期以降に段階的に導入します。


【各選択肢の解説】

1. 薬物療法
✅ 正しい。ドパミンD₂受容体遮断作用をもつ抗精神病薬(非定型抗精神病薬が第一選択)により陽性症状を速やかに軽減させることが急性期治療の中心です。
2. 精神療法
❌ 誤り。急性期に洞察を求める精神療法は侵襲的で、かえって混乱や症状悪化を招く恐れがあります。この時期は支持的な関わりにとどめます。
3. 環境調整
❌ 誤り。刺激を減らして休息を保証することは重要な支持的対応ですが、幻覚・妄想そのものを改善させる主治療にはなりません。「最も重要」なのは薬物療法です。
4. 生活指導
❌ 誤り。生活リズムの再構築や作業療法による活動導入は、症状が安定した回復期から亜急性期以降に行うべき介入です。
5. 心理教育
❌ 誤り。病識と服薬アドヒアランスを高める心理教育は再発予防に不可欠ですが、病識が乏しく思考がまとまらない急性期には成立しにくく、回復期以降に実施します。

【試験対策ポイント】

統合失調症は病期に応じて介入を変えるのが鉄則です。急性期=薬物療法+休息(刺激を減らす・関わりは短時間で具体的に)/回復期=作業療法で活動性を段階的に回復(この時期は疲れやすく焦りが出るので過負荷を避ける)/維持期=SST・心理教育・デイケア・就労支援で再発予防と社会参加。陽性症状(幻覚・妄想・興奮)は薬物が効きやすく、陰性症状(意欲低下・感情鈍麻・自閉)は薬物の効果が限定的でリハビリテーションの主戦場になる、という対比も頻出です。

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